ー日常ー街の住人達

ー一年教室ー

京「おはよう!」

白嶺「おはよ」

京「詠子、大福食べない?」

白嶺「朝一から急な誘いね」

京「悠お兄ちゃんから貰ったんだ。一緒に食べよう」

白嶺「朝から大福……」

京「早めに食べるようにいわれたんだ」

白嶺「早めっていうのは今日中って意味だと思うけど……まぁいいわ。おいしそうだし」

京「悠の手作りだから美味しいに決まってる!」

白嶺「あ、はい。」

独「おはよーさん」

京「おふぁよう」

白嶺「おはよ」

独「何食ってんの?」

京「大福だ!」

独「変わった朝飯だな」

京「独も食べるか?まだあるよ」

独「じゃあ、遠慮なく。んっ、美味い」

京「悠の手作りだからな!」

独「……」

白嶺「はい、そこ微妙な顔しない」

独「シテナイヨー」

京「これで今日一日頑張れる!」

白嶺「一粒ならぬ一餅百万パワーね」

独「羨ましい事で……」

京「ん?どうしたもうひとつ食べるか?」

独「いや、大丈夫。ひとつでいいよ」

京「そうか!」

白嶺「ふふっ」

妙見「はい、皆さん。ホームルームを始めますよ。席についてください」


~数時間後~


ー二年教室:窓際ー

緋斗「んんーはぁええ天気やなぁ」

ぬっ!
悠「おい」

緋斗「……わっ?!」

悠「なに驚いてる」

緋斗「いきなり頭上から髪の毛と頭が垂れ下がってきたら誰でも驚くて!!」

悠「そうか?通りの角から殴りかかられたり行き違いざまにバットを振り回されたりする方が驚くだろ」

緋斗「そんなバイオレンスな世界で生きてないって……」

悠「おれだって生きたくねぇよ!なのに突然そういう事してくる奴が居るんだよ!」

緋斗「知らんがな……っていうか、どないなっとん?」

悠「上の窓枠に足かけてぶら下がってる。っか、そんなことはどうでもいい。お前さ一万円を両替できない?」

緋斗「一万円にするん?」

悠「逆、一万円を千円札にして欲しい」

緋斗「ちょい待ってや。財布見てみる」

悠「早くしたくれよ。頭パーンってなるから頭パーンって」

緋斗「パーンのまえに髪の毛がドバーなっとるで、ドバーって」

悠「誰が遠野物語に出て来る化け物だ!」

緋斗「分からんし言うとらんし……あ、えーと……五千円札一枚と千円札四枚と五百円一枚と百円五枚でええんやったら両替でけるよ」

悠「ホント細かいな……まぁいいや。替えてくれ。ほら、一万円」

緋斗「あい、ほんならまず五千円と千円四枚」

悠「おう」

緋斗「っで、次五百円と百円玉五枚……あっ!」
するっ……

悠「逃がすか!あーーーー……!」
ひゅゅゅゅ…

緋斗「落ちてった……まぁ、無事やろしええか。」
91/100ページ
スキ