ー日常ー街の住人達【9】

ーアラファト家政婦派出協会:会長室ー

マリア「トロイカ体制?トロイカ……トロとイカ!?お熊さーん!」

偶然とは思えない文字におマリの感が引っかかり慌ててお熊の元へと走った。

お熊「なに、どうしたの?」

マリア「トロとイカに関係ありそうなトロイカ体制と言う言葉が出てきたたんですがネットでは詳しいことが分からないんです!CIAにデータはないでしょうか!」

お熊「トロイカ体制?ちょっと待って……もしもしあたしよ。本部のコンピューターにアクセスしたいの、今日のコードを教えて、ふんふんわかったわ。ありがとう。」

電話を終えるとお熊さんがパソコンを操作し始める。

マリア「どうですか?」

お熊「トロイカ体制……えっ?なんてことなの!」

ただでさえ怖い顔……もとい凛々しい顔が険しくなっていく。

マリア「どうしました!?」

ちょうどそこへ出かける準備を終えた会長が顔を出した。

会長「それじゃ行ってくる。」

お熊「会長!ロシアなんかへ行ってる場合ではありません!大変なことが判明したんです!」

番頭「なにごとじゃ!」

お熊さんの声に番頭さんもやってきて、ちょうど全員がそろったのでお熊さんが説明を始めた。

お熊「旧KGB議長ユーリ・アンドロポフは日本にいる工作員を使ってまず恵方巻を復活させました。恵方巻の風習が全国に広まったら順次、トロとイカを具材にすることで日本国民すべてを中毒患者にして日本そのものを旧ソ連の一部にするつもりだったのです。これがトロイカ体制です。」

マリア「ええっ!?」

番頭「なんと…」

会長「なんじゃと!」

お熊「しかし、新しく書記長になったプレジネフは基本的には平和主義者で冷戦を終わらせたがっていました。日本に対してそんなことをすれば米国との関係が悪化するのは明らかそこで強権を発動してトロイカ体制を凍結して、そして恵方巻の風習だけが日本に残ったわけです。」

「「「……」」」

お熊「しかし、ここへ来てCHMがトロイカ体制という悪夢をよみがえららせようとしている。なんのためなのか背後にいるのは本当に誰なのか。」

会長「CHMをさぐらねばならん!おマリもう経験不足などと言ってはおれん!変装してCHMに潜入するのじゃ!」

マリア「えええっ……!?」

お熊「おマリちゃんあなたが頼りよ!」

番頭「気合を入れるんじゃ!」

マリア「うわお…。」

とんでもないことに決まってしまったおマリであった。
56/100ページ
スキ