ー日常ー街の住人達【9】
ー常春の国エメラダ:精神クリニックー
クラーク「昨日お電話をさせていただいた者ですがエメラダ医科大学名誉教授のベーコン先生エメラダ随一の精神科医と言うご高名はかねがね……」
ベーコン「クラークさんでしたね。同業者ということだがどうしました。」
クラーク「実は……」
夢にTHISMANが現れ出したこと、そして首を絞められた悪夢を見たことなどを伝えた。
ベーコン「ふむ、THISMANのウワサは聞いています。しかし……奇妙ですな。私が知っている限りではTHISMANはひと言もしゃべらず、じっと見ているだけというのが特徴のはず。なのにあなたの夢の男はよくも悪用してくれたなとささやきおまけにあなたに危害を加えようとする。」
クラーク「はい」
ベーコン「THISMANがそんなことを言う理由は?」
クラーク「心当たりがありません」
ベーコン「しかし彼は悪用されたと感じている。クラークさん、ここが大きなポイントです。もしかしたらあなたが無意識のうちにやったか考えたかした、なにかに対して逆恨みしているのかもしれないよく思い出してみてください。」
クラーク「……まったく心当たりはありません。」
ベーコン「催眠術をかけて深層心理をさぐってみましょうか」
クラーク「それは…おことわりします。催眠術をかけられるのは苦手でして」
ベーコン「それでは手の打ちようがない。夢の男に逆恨みされる原因をみつけて対処の手段を講じなければ、ひょっとしたらあなたは夢の中で彼に殺され、そして本当にしんでしまうのかもしれない。同業者のあなたに言うまでもないが人の心とは不思議なものです。」
クラーク「……ありがとうございました。」
ベーコン「お帰りか。何か思い出したらまた来てください。」
クラーク「はい(THISMANを利用してオーエンを殺した事実は変えられない。……薬を飲むしかないか。)」
強い睡眠薬と安定剤を飲んで麻痺して眠るので夢は見なくなりましたが、しかし10日もそんなことを続けると薬の副作用で体調も気分も最悪の状態。
胃が痛み気持ちが悪い、しかし薬を飲まないわけにはいかないと、その夜も薬に手を伸ばした。
そのとき、電話がなった。こんな時間に誰だろうと思いながらも、クラークは電話を取った。
ベーコン『もしもし、夜分に失礼します。クラークさんですかな?』
クラーク「あっ、これはベーコン先生なにか…」
ベーコン『あれから如何ですかな?』
クラーク「ええ、いえ、あれから夢は見ておりません。薬を服用しておりまして……もしもし?もしもしベーコン先生?」
『…オレだよ』
クラーク「……は?」
『今度は夢じゃない…直接お前に会いに行く…』
電話から聞こえてくるTHISMANの声にクラークは発狂した。
クラーク「うわーっ!殺される!あいつに殺される!殺されないまでもこのままじゃ気が変になるだめだ!もうだめだ!もしもし警察!これから自首する!私が実業家のオーエンを殺したんだ!」
クラーク「昨日お電話をさせていただいた者ですがエメラダ医科大学名誉教授のベーコン先生エメラダ随一の精神科医と言うご高名はかねがね……」
ベーコン「クラークさんでしたね。同業者ということだがどうしました。」
クラーク「実は……」
夢にTHISMANが現れ出したこと、そして首を絞められた悪夢を見たことなどを伝えた。
ベーコン「ふむ、THISMANのウワサは聞いています。しかし……奇妙ですな。私が知っている限りではTHISMANはひと言もしゃべらず、じっと見ているだけというのが特徴のはず。なのにあなたの夢の男はよくも悪用してくれたなとささやきおまけにあなたに危害を加えようとする。」
クラーク「はい」
ベーコン「THISMANがそんなことを言う理由は?」
クラーク「心当たりがありません」
ベーコン「しかし彼は悪用されたと感じている。クラークさん、ここが大きなポイントです。もしかしたらあなたが無意識のうちにやったか考えたかした、なにかに対して逆恨みしているのかもしれないよく思い出してみてください。」
クラーク「……まったく心当たりはありません。」
ベーコン「催眠術をかけて深層心理をさぐってみましょうか」
クラーク「それは…おことわりします。催眠術をかけられるのは苦手でして」
ベーコン「それでは手の打ちようがない。夢の男に逆恨みされる原因をみつけて対処の手段を講じなければ、ひょっとしたらあなたは夢の中で彼に殺され、そして本当にしんでしまうのかもしれない。同業者のあなたに言うまでもないが人の心とは不思議なものです。」
クラーク「……ありがとうございました。」
ベーコン「お帰りか。何か思い出したらまた来てください。」
クラーク「はい(THISMANを利用してオーエンを殺した事実は変えられない。……薬を飲むしかないか。)」
強い睡眠薬と安定剤を飲んで麻痺して眠るので夢は見なくなりましたが、しかし10日もそんなことを続けると薬の副作用で体調も気分も最悪の状態。
胃が痛み気持ちが悪い、しかし薬を飲まないわけにはいかないと、その夜も薬に手を伸ばした。
そのとき、電話がなった。こんな時間に誰だろうと思いながらも、クラークは電話を取った。
ベーコン『もしもし、夜分に失礼します。クラークさんですかな?』
クラーク「あっ、これはベーコン先生なにか…」
ベーコン『あれから如何ですかな?』
クラーク「ええ、いえ、あれから夢は見ておりません。薬を服用しておりまして……もしもし?もしもしベーコン先生?」
『…オレだよ』
クラーク「……は?」
『今度は夢じゃない…直接お前に会いに行く…』
電話から聞こえてくるTHISMANの声にクラークは発狂した。
クラーク「うわーっ!殺される!あいつに殺される!殺されないまでもこのままじゃ気が変になるだめだ!もうだめだ!もしもし警察!これから自首する!私が実業家のオーエンを殺したんだ!」