ー日常ー街の住人達【9】

ー練馬:大林宅ー

マリア「薬と毒は紙一重なんです!奥さまは現代薬に慣れておられない!身体に合わない薬は毒になります!薬を変えるのは絶対に反対です!」

CHM員「現代薬の効能は実証されている!」

マリア「漢方の効能はタイムプルーフ(※)されている!」

※:長い年月使われることで、その良さが証明されること。

CHM員「漢方より現代薬のほうが効く!」

マリア「いーや、漢方の効き目にはかなわない!」

CHM員「どっちが効くか証明しよう!」

マリア「どうやって!」

CHM員「お互い飲み比べて効き目を実証するのだ!」

マリア「のぞむところです!」

大林「なんだか話の方向性が変わっているような……」

CHM員がコンビニに走っていきひと通りの薬を買って戻ってきた。そして薬の効き比べを開始する。

マリア「まずこれは……頭痛薬。」

CHM員「ぼくは頭痛持ちじゃないぞ」

マリア「私もそうです。だから人工的に頭痛を起こすんです。」

CHM員「うん?」

マリア「帽子を取って」

するとおマリはCHM員の頭に針金を巻いて割り箸を挟んでしぼりだした。

CHM員「いたたた!今度は君だ。ほっかむりを取って針金を巻いて絞る!」

マリア「いた~~っ!そ、孫悟空になった気分です。」

CHM員「早く薬を!」

同時に薬を飲んで15分後……

マリア「薬が効いてきて痛みが薄らいできました。」

CHM員「ぼくもだ」

マリア「本当ですか?やせ我慢してるんじゃないでしょうね?」

CHM員「演技の必要はない。現代薬はよく効くのだ。」

マリア「頭痛薬は互角ですね。それじゃあ次は胃腸薬。」

CHM員「消化薬か、同じものを同じ量食べなくてはならないし、消化するのに時間がかかるだろう。」

マリア「それもそうですね。もっと、手っ取り早く結果がてる薬は……下剤はどうです?」

CHM員「便秘薬かよかろう。」

そういうと二人は躊躇なく下剤を飲み込んだ。
そして15分後……。

マリア「うっ、お腹がごろごろしてきた…」

CHM員「ぼくもきたー!」

同時にトイレへと駆けこむ二人だが、とうぜんひとつしかない。

マリア「退いてください!私が先です!」

CHM員「ぼくも限界なんだ!」

結局、トイレはマリアが先に入りこんで、CHM員はコンビニまで走った。

マリア「ハァハァ、これは色々とダメな気がする…」

CHM員「あ、あぶなかったぁ。」

大林「(本人たちは大まじめみたいだけど、傍から見てると面白いわね。)」
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