ー日常ー街の住人達【9】

ー常春の国エメラダ:ミハイル宮殿ー

ミハイル「うわーっ!また子孫にもうけられるー!!」

そういってる間にも餃子の雨が降り注いでいる。

チコ「ギョウザがザーっとふってますね」

ムーン1「え?」

チコ「コホン」

ミハイル「ええい、こうなったら直接いって子孫に掛け合ってやる!!」

そういい終わるや否や殿下は流星号に飛び乗って餃子の雨を突っ切て空へと向かって飛んでいった。あっという間に見えなくなる。

チコ「さすがにバツグンの行動力ですね。」

ムーン1「しかし相手も殿下だからねぇ。」

ムーン2「どうなるかなぁ……。」


上空に達したミハイルはめちゃくちゃに飛び回り始めた。流星号がほとんど高速に近づいたその瞬間、次元の壁を突き破って……。

超サルガッソー海。異次元ともいえる空間へとたどり着いたのだ。その中に巨大な球体の機械が漂っていた。

殿下は脳波で語りかける。

ミハイル「(おい、ファフロッキーズ装置。僕だ中にいれろ)」

やはり思考波が似ているのか、装置は出入り口を開いて中へと入りこめた。そこにはミハイルとそっくりな潰れ肉ま……少年が椅子のようなものに腰かけて機械をいじっていた。

「むっ、誰だお前だ!」

ミハイル「誰だお前はというお前こそ誰だ!」

「誰だお前はというお前こそ誰だというお前こそ誰だ!」

ミハイル「誰だお前はというお前こそ誰だというお前こそ誰だというお前こそ誰だというお前こそ……やめようこのネタはキリがない」

「うむ」

ミハイル「僕はミハイル8世だ」

ミハイル33世「おお、ご先祖か僕はミハイル33世だ、何か用か」

ミハイル「何か用かも9日10日もあるか、お前に食材を押し売りされて困ってるんだ今すぐ装置を停止しろ。」

ミハイル33世「ことわる、せっかく面白い金儲けの方法を思いついたんだ。やめるつもりはない。」

ミハイル「先祖のいう事が聞けないのか」

ミハイル33世「先祖だろうがえんぞだろうが金儲けには無関係だ」

ミハイル「停止しないならこの装置に爆弾を仕掛けて未来に送り返して爆発させるがそれでいいか!」

ミハイル33世「ハッタリはよせ。科学力が違いすぎる。2千年前に提唱された有機リッド幾何学すら知らない原始人のご先祖には、その装置を分解することも理解することも不可能だ。」

有機リッド幾何学?どんなものか見当もつかない。何万年後の子孫か知らないが確かにコイツの言う通り科学力では太刀打ちできない流しかし科学力が駄目でも先祖としての強みがあるはずだ!子孫には絶対に逆らえない先祖なればこその強みが……そうだ!

ミハイル「停止しないというなら、僕はたった今この場で結婚しないと誓う!そうしたら子孫は生まれないことになり、、お前もたちどころに消滅するぞ!」

ミハイル33世「そうきたか……」


~~


ミハイル「というわけで、命はおしいが金はもっと惜しいと頼みこまれたのでファフロッキーズ現象を続けさせてやることにした。」

「「ええっ!?」」

ミハイル「ただしエメラダでは今後一切現象を起こさないこと、取り立てた48万円に僕に対する迷惑料3千円をプラスして返すことを条件にしてな、まったくセコイ金儲けを考えるセコイ子孫だった。」

チコ「殿下にいわれたくないでしょうねぇ。」
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