ー日常ー街の住人達

ー小鳥遊邸:広間ー

道玄「土産だ」

どざっ!

悠「籠?」

雲水「普通よォ。中身を見るだろ」

悠「ワールドワイドジョークだ」

雲水「ワールドワイドってそういうんじゃねーんじやねーか?」

悠「大雑把なおっさんのくせに細かいことを気にするな」

雲水「がはははっ!誰が大雑把だ!」

ベチン!
悠「ぐばぁぁっ!」

雲水「ん?」

道玄「強く叩きすぎだバカ者。茶がこぼれる」

悠「おれの脳味噌がこぼれ落ちるわ!」

雲水「それもワールドワイズなジョークか?」

悠「リアルな現実だよ!」

真桜「うるせぇぞなの」

悠「スイマセンっ!って……真桜。」

雲水「おう!秋宵月の!元気でやってるか!」

真桜「毎日毎日絶望的に暑いなの」

雲水「あぁん?暑い?最近は涼しいだろーよ」

真桜「お前と一緒にするななの。真桜は十月半ばすぎないとまともに行動できないなの。」

雲水「がはははっ。これがワールドワイズのジョークってヤツか?」

道玄「その言葉……気にいったのか?」

雲水「がはははっ。それより、土産だ」

悠「あぁ、そうだ。中身は……おお、蟹だ!沢蟹に渡蟹だ!ひゃっほーい!」

道玄「……」

雲水「……」

悠「蟹WRYYYYYY!!」

道玄「好きと公言していたのは覚えていたが……この喜びようは引くな」

雲水「まぁ、ここまで喜ばれたら山に散歩に出たかいがあるな」

真桜「ご苦労なことなの。このクソ暑い中」

雲水「オレはもっと暑くてもいいけどなぁ」

真桜「ふざけんななの」

雲水「がはははっ!」

道玄「なにを言っても無駄だ。そいつの環境対応力は異常なのだから」

悠「WRYYYY!カニィィィィ!」

真桜「いつまで騒いでるなの!」

スパァン!
悠「ぷぎゃっ!」

道玄「小僧は何か病気か?」

真桜「頭と心の病気なの」

悠「病気じゃねーよ!」

道玄「いや……相当危ない様子だったが」

悠「ちょっとテンションがあがっただけだ」

雲水「ちょっと?」

悠「ちょっとだ……それより、日本酒じゃ、辛口の日本酒の準備を致せ!」

真桜「自分でしろなの」

悠「はい、スイマセン」

雲水「がははっ。しっかりと尻に敷いているんだな」

真桜「当たり前なの。真桜がしっかりしてないとダメなの」

道玄「なかなかシビアで重い言葉だな」

悠「言いたい放題だな……。っか、おっさんらも飲んでくだろ?」

後楽「よろしく頼む」

悠「赤龍踏!」

ドンッ……バリリッ!

道玄「地脈返し」

ドンッ!バリッン!
悠「ひぎぃっ!」

道玄「あ……すまん。つい、反射した。」

真桜「室内でバシバシ放電するななの。」

雲水「がはははっ。びっくり人間ばっかりだな!」

後楽「アンタもビックリ側だと思うぜ。ささっ、まぁ一杯」

雲水「おう!いただくぜ、がはははっ!」
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