ー日常ー街の住人達【9】
ー常春の国エメラダ:ミハイル宮殿ー
チコ「殿下ー!殿下殿下殿下!いない……!すいません、殿下を知りませんか!」
ムーン1「知ってるよ。セコくてドケチでガメつくて」
チコ「殿下の人となりを聞いてるんじゃないです!どこにいるか知らないかと聞いてるんです!」
ムーン1「ああそれなら、しらない。」
チコ「ああもう!」
殿下を探して宮殿内を走り回っていると食堂でようやく発見した。
ミハイル「騒がしいぞなんだ」
テーブルの上にはホラー映画に出てきそうなドロドロの化け物の首が乗っていた。
チコ「なんですそれは!?」
ミハイル「見てわからんか?」
チコ「分からないから聞いてるんです!」
ミハイル「デザートだ」
チコ「デザート!?」
ミハイル「ランチの後にゼリーが出てきたからこういう形につくり直したんだ」
チコ「な、なぜそんなまねを!」
ミハイル「面白いじゃないか」
スプーンを振り上げると目玉(ゼリー)をくりぬいて口に運ぶ。
チコ「うわー……なんともはやグロテスク」
ミハイル「ふー美味かった」
チコ「殿下のやることはどうしてそんなに人間離れしてるんです。」
ミハイル「ほっとけそれよりなんだ。」
チコ「はっ?」
ミハイル「ぼくを探してたんじゃないのか?」
チコ「あーーっ忘れてた!大変なんです!一緒に来てください!」
宮殿の敷地内にはいくつか遊戯施設もある。そのひとつがプールなのだが。そこには数人のムーンが集まっていた。
ムーン2「あっ、殿下。ごらんください。」
地面に獣の足跡のようなものがスタンプされている。
ムーン3「プールから気味の悪い足跡が点々と…確認したら一キロ先の崖の上まで続いてました。」
チコ「どう思います?」
ミハイル「お前たちはどう考える?」
ムーン2「もっ……もしかしたら、半魚人ではないかと」
ムーン3「プールから出ていく足跡はありますが入ってくるのは無いんですということは」
チコ「ゆうべ雨が降りましたからゆうべのうちにプールに入り今朝になって出ていったと考えられます。」
ミハイル「なぜ半魚人なんだ?」
ムーン2「この足跡から考えてそうとしか…」
ミハイル「舐めてみろ」
「「「は?」」」
ミハイル「足跡を舐めてみろ」
「「「はあっ!?」」」
落ちている小枝で足跡スタンプをつついてみるとニチャニチャと粘り気がある。
チコ「殿下ー!殿下殿下殿下!いない……!すいません、殿下を知りませんか!」
ムーン1「知ってるよ。セコくてドケチでガメつくて」
チコ「殿下の人となりを聞いてるんじゃないです!どこにいるか知らないかと聞いてるんです!」
ムーン1「ああそれなら、しらない。」
チコ「ああもう!」
殿下を探して宮殿内を走り回っていると食堂でようやく発見した。
ミハイル「騒がしいぞなんだ」
テーブルの上にはホラー映画に出てきそうなドロドロの化け物の首が乗っていた。
チコ「なんですそれは!?」
ミハイル「見てわからんか?」
チコ「分からないから聞いてるんです!」
ミハイル「デザートだ」
チコ「デザート!?」
ミハイル「ランチの後にゼリーが出てきたからこういう形につくり直したんだ」
チコ「な、なぜそんなまねを!」
ミハイル「面白いじゃないか」
スプーンを振り上げると目玉(ゼリー)をくりぬいて口に運ぶ。
チコ「うわー……なんともはやグロテスク」
ミハイル「ふー美味かった」
チコ「殿下のやることはどうしてそんなに人間離れしてるんです。」
ミハイル「ほっとけそれよりなんだ。」
チコ「はっ?」
ミハイル「ぼくを探してたんじゃないのか?」
チコ「あーーっ忘れてた!大変なんです!一緒に来てください!」
宮殿の敷地内にはいくつか遊戯施設もある。そのひとつがプールなのだが。そこには数人のムーンが集まっていた。
ムーン2「あっ、殿下。ごらんください。」
地面に獣の足跡のようなものがスタンプされている。
ムーン3「プールから気味の悪い足跡が点々と…確認したら一キロ先の崖の上まで続いてました。」
チコ「どう思います?」
ミハイル「お前たちはどう考える?」
ムーン2「もっ……もしかしたら、半魚人ではないかと」
ムーン3「プールから出ていく足跡はありますが入ってくるのは無いんですということは」
チコ「ゆうべ雨が降りましたからゆうべのうちにプールに入り今朝になって出ていったと考えられます。」
ミハイル「なぜ半魚人なんだ?」
ムーン2「この足跡から考えてそうとしか…」
ミハイル「舐めてみろ」
「「「は?」」」
ミハイル「足跡を舐めてみろ」
「「「はあっ!?」」」
落ちている小枝で足跡スタンプをつついてみるとニチャニチャと粘り気がある。