ー日常ー街の住人達【8】
ー常春の国エメラダ:ミハイル宮殿ー
ホーライ号「そしてその見知らぬおじさんは同僚のフミン号の部屋に入っていったんです。僕は確かめるためにフミン号の部屋に入ったんですが……」
部屋の中に入るとフミン号はベッドで上体を起こして本を読んでいた。
フミン号『えっ?なんだホーライ号かこんな夜中にどうしたんだ?』
ホーライ号『なにをしてる』
フミン号『眠れないから本を読んでたんだけど』
部屋自体のつくりは自分の部屋と同じであるためさほど広くはない。他にもう一人誰かが居たらすぐにわかるはずだが、あたりを見回すがさっきのおじさんの姿は見当たらなかった。
ホーライ号『今はいってきたおじさんはどこだ?』
フミン号『はあっ?』
ホーライ号『おじさんが入ってきただろう』
フミン号『おいおいなにを言ってるんだ。起きてるのに寝ぼけてるのか?こんな狭い部屋だ。ぼく以外誰もいないのは見ればわかるだろう。』
ホーライ号『そんなはずは…』
僕はクローゼットからベッドの下までさがしましたが、おじさんはいませんでした。
ミハイル「ええっ!?」
ホーライ号「次の日から」
ミハイル「次の日から?」
ホーライ号「もっと色んなひとたちを見るようになりました。」
ミハイル「色んなひとたちって?」
ホーライ号「次の日の夜中、子供の足音が聞こえたと思ってドアを開けて見てみると小さな男の子と女の子が廊下を走っていって、そのまま消えてしまったんです。」
ミハイル「なんなんだその子供たちは!」
ホーライ号「わかりません。ですから次の日の朝、フミン号に聞いてみたんです。」
~~
フミン号『うん?』
ホーライ号『ゆうべも夜中は起きてたのかい?』
フミン号『ああ、朝まで寝られなくてね。どうして?』
ホーライ号『子供たちの足音を聞かなかったか?』
フミン号『はっ?はっ?はっ?ホーライ号どうしたんだ。おじさんがどうの子供たちがどうのってここにはぼくたちしかいないんだぞ。』
ホーライ号『見たんだ。間違いなく見たんだ』
フミン号『……ちょっと待て皆にも聞いてみよう。』
近くに居た同僚にフミン号が話を聞きに行った。
『ホーライ号は妙に真面目だからなぁ。』
『仕事も人一倍がんばるし』
『頑張りすぎて疲れてるんじゃないか?』
『ノイローゼぎみでおじさんの幻影を見たりするのかも。』
話がまとまるとフミン号に手招きされ、みんなが優しく声をかけてきた。
フミン号『フミン号、ちょっと休め』
『きっと君は疲れてるんだ』
『ノイローゼになるほど頑張らなくていいよ。仕事は僕たちがやるから。』
ホーライ号「そしてその見知らぬおじさんは同僚のフミン号の部屋に入っていったんです。僕は確かめるためにフミン号の部屋に入ったんですが……」
部屋の中に入るとフミン号はベッドで上体を起こして本を読んでいた。
フミン号『えっ?なんだホーライ号かこんな夜中にどうしたんだ?』
ホーライ号『なにをしてる』
フミン号『眠れないから本を読んでたんだけど』
部屋自体のつくりは自分の部屋と同じであるためさほど広くはない。他にもう一人誰かが居たらすぐにわかるはずだが、あたりを見回すがさっきのおじさんの姿は見当たらなかった。
ホーライ号『今はいってきたおじさんはどこだ?』
フミン号『はあっ?』
ホーライ号『おじさんが入ってきただろう』
フミン号『おいおいなにを言ってるんだ。起きてるのに寝ぼけてるのか?こんな狭い部屋だ。ぼく以外誰もいないのは見ればわかるだろう。』
ホーライ号『そんなはずは…』
僕はクローゼットからベッドの下までさがしましたが、おじさんはいませんでした。
ミハイル「ええっ!?」
ホーライ号「次の日から」
ミハイル「次の日から?」
ホーライ号「もっと色んなひとたちを見るようになりました。」
ミハイル「色んなひとたちって?」
ホーライ号「次の日の夜中、子供の足音が聞こえたと思ってドアを開けて見てみると小さな男の子と女の子が廊下を走っていって、そのまま消えてしまったんです。」
ミハイル「なんなんだその子供たちは!」
ホーライ号「わかりません。ですから次の日の朝、フミン号に聞いてみたんです。」
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フミン号『うん?』
ホーライ号『ゆうべも夜中は起きてたのかい?』
フミン号『ああ、朝まで寝られなくてね。どうして?』
ホーライ号『子供たちの足音を聞かなかったか?』
フミン号『はっ?はっ?はっ?ホーライ号どうしたんだ。おじさんがどうの子供たちがどうのってここにはぼくたちしかいないんだぞ。』
ホーライ号『見たんだ。間違いなく見たんだ』
フミン号『……ちょっと待て皆にも聞いてみよう。』
近くに居た同僚にフミン号が話を聞きに行った。
『ホーライ号は妙に真面目だからなぁ。』
『仕事も人一倍がんばるし』
『頑張りすぎて疲れてるんじゃないか?』
『ノイローゼぎみでおじさんの幻影を見たりするのかも。』
話がまとまるとフミン号に手招きされ、みんなが優しく声をかけてきた。
フミン号『フミン号、ちょっと休め』
『きっと君は疲れてるんだ』
『ノイローゼになるほど頑張らなくていいよ。仕事は僕たちがやるから。』