ー日常ー街の住人達【8】
ー常春の国エメラダ:ミハイル宮殿ー
ミハイル「階段から2.3度叩き落とせ!」
「「きゃーー!!」」
殿下の無茶な命令だが、それを断れば自分たちがメチャクチャにされかねないので言われた通り二人を2.3度階段から突き落とした。
ミハイル「どうだ入れ替わったか?」
ムーン1「わっ!!これは!」
ミハイル「え?」
「うーん…」
「うーん…」
伸びている二人の額には「キ」でも「ケ」でもなく「ク」の文字が浮かんでいる。
ミハイル「こっこれは!キとケが中和してクになったーー!」
チコ「ク号ってどんなムーンです!」
ミハイル「まさか!苦(く)!?」
チコ「えーっ苦しむムーン!?」
ムーン1「仲間が苦しむ姿なんか見たくありませんよ!」
ミハイル「もういっぺん叩き落とせ!キとケにもどすんだ!」
慌ててもう一度階段から落とした。しかし、さらにもう一度、もう一度と最初と同じように三度落としたのだが……。
チコ「ダメです戻りません!クのままです!」
ムーン1「でんかどうするんです!」
ミハイル「あっそうだ。ニューヨークにダイヤをとどけなくちゃ」
「「殿下!!」」
チコ「ああ、逃げたー!!」
~~
ホントに放置してニューヨークへ逃げた殿下が帰ってきたのは4日後だった。
ミハイル「さーてどうなってるだろう」
チコ「あっ!」
ムーン1「逃げた殿下が帰ってきたぞ!」
ミハイル「人聞きの悪いことを言うなビジネスにいってたんだ。」
チコ「4日もかかるんですか!ク号さん二人を私たちに押し付けて、なんとかなるのを待ってたんじゃないんですか!」
ミハイル「ク号たちはどうなった?」
チコ「こたえんなぁ…。」
ムーン1「幸い苦号ではありませんでした。」
ミハイル「というと?」
チコ「殿下が逃げた次の日つまり一日目は2人とも妙に暗かったんです。」
ミハイル「どういうことだ?」
チコ「クらい(暗い)号です。」
ミハイル「えっ?」
チコ「二日目は2人とも朝からいろいろ食べ続けていました。」
ミハイル「それは?」
チコ「クいしんぼう(食いしん坊)号です」
ミハイル「ちょっと待てすると、クのダジャレで来てるわけか」
チコ「そうです。三日目のきのうは2人ともつかみどころがなくて。ボーっとしてるというか、居るんだかいないんだがわからないというか。」
ミハイル「なんだそりゃ」
チコ「クうき(空気)号だったんです。」
ミハイル「四日目の今日は?」
チコ「プールです」
ミハイル「プール?」
チコ「クじら(鯨)号です。2人ともシオを吹きながら楽しそうに泳いでいます。」
ミハイル「空気といい鯨といい本人たちはずいぶんと気楽そうだな。だとすると心配はいらないか、このままクのダジャレで進んでいったら最終的にクろうしらず(苦労知らず)号に定着して、2人とも幸せな人生を送れるんじゃないか。」
ムーン1「どうしてそう思います?」
ミハイル「僕の勘はよく当たるんだ。クんとく(君徳・君主としての徳)があるからだ。」
チコ「クるしい(苦しい)ですね。」
ムーン1「クしょう(苦笑)」
ミハイル「階段から2.3度叩き落とせ!」
「「きゃーー!!」」
殿下の無茶な命令だが、それを断れば自分たちがメチャクチャにされかねないので言われた通り二人を2.3度階段から突き落とした。
ミハイル「どうだ入れ替わったか?」
ムーン1「わっ!!これは!」
ミハイル「え?」
「うーん…」
「うーん…」
伸びている二人の額には「キ」でも「ケ」でもなく「ク」の文字が浮かんでいる。
ミハイル「こっこれは!キとケが中和してクになったーー!」
チコ「ク号ってどんなムーンです!」
ミハイル「まさか!苦(く)!?」
チコ「えーっ苦しむムーン!?」
ムーン1「仲間が苦しむ姿なんか見たくありませんよ!」
ミハイル「もういっぺん叩き落とせ!キとケにもどすんだ!」
慌ててもう一度階段から落とした。しかし、さらにもう一度、もう一度と最初と同じように三度落としたのだが……。
チコ「ダメです戻りません!クのままです!」
ムーン1「でんかどうするんです!」
ミハイル「あっそうだ。ニューヨークにダイヤをとどけなくちゃ」
「「殿下!!」」
チコ「ああ、逃げたー!!」
~~
ホントに放置してニューヨークへ逃げた殿下が帰ってきたのは4日後だった。
ミハイル「さーてどうなってるだろう」
チコ「あっ!」
ムーン1「逃げた殿下が帰ってきたぞ!」
ミハイル「人聞きの悪いことを言うなビジネスにいってたんだ。」
チコ「4日もかかるんですか!ク号さん二人を私たちに押し付けて、なんとかなるのを待ってたんじゃないんですか!」
ミハイル「ク号たちはどうなった?」
チコ「こたえんなぁ…。」
ムーン1「幸い苦号ではありませんでした。」
ミハイル「というと?」
チコ「殿下が逃げた次の日つまり一日目は2人とも妙に暗かったんです。」
ミハイル「どういうことだ?」
チコ「クらい(暗い)号です。」
ミハイル「えっ?」
チコ「二日目は2人とも朝からいろいろ食べ続けていました。」
ミハイル「それは?」
チコ「クいしんぼう(食いしん坊)号です」
ミハイル「ちょっと待てすると、クのダジャレで来てるわけか」
チコ「そうです。三日目のきのうは2人ともつかみどころがなくて。ボーっとしてるというか、居るんだかいないんだがわからないというか。」
ミハイル「なんだそりゃ」
チコ「クうき(空気)号だったんです。」
ミハイル「四日目の今日は?」
チコ「プールです」
ミハイル「プール?」
チコ「クじら(鯨)号です。2人ともシオを吹きながら楽しそうに泳いでいます。」
ミハイル「空気といい鯨といい本人たちはずいぶんと気楽そうだな。だとすると心配はいらないか、このままクのダジャレで進んでいったら最終的にクろうしらず(苦労知らず)号に定着して、2人とも幸せな人生を送れるんじゃないか。」
ムーン1「どうしてそう思います?」
ミハイル「僕の勘はよく当たるんだ。クんとく(君徳・君主としての徳)があるからだ。」
チコ「クるしい(苦しい)ですね。」
ムーン1「クしょう(苦笑)」