ー日常ー街の住人達

ー小鳥遊邸:広間ー

悠(女)「今何時だ?」

ゆうな「マジ」

悠(女)「リアルタイムを聞いとるのだよ」

楓子「七時前ですやよ」

悠(女)「何気に七時前か外が明るいから時間がパッとしないな」

神姫「だからダラダラといつまでも遊ぶ輩が増えるのかしら」

悠(女)「ホントにな」

神姫「……」

悠(女)「え?!あーしのこと?それは勘違いだぞ。あーしは涼しくなった夜に遊んで昼間は寝るから」

黒奈「昼夜逆転生活」

神姫「カスね。」

悠(女)「カスとは失礼な!漫画家だったらそういうの多いから!」

神姫「漫画家なの?」

悠(女)「違いますよ?製作側ではなく、消費者側です」

神姫「そこの楊枝かして」

ゆえ「はい……」

神姫「ありがとう」

ヒュッ!ザスッ!
悠(女)「痛い?!ささった!刺さったよ!!」

神姫「それにしても気温が下がらないわねぇ」

悠(女)「いやいや、見てこれ!見て!刺さってるの!めっちゃ刺さってるの!」

ゆうな「抜けばいいのに」

悠(女)「ですよねー」

黒奈「楊枝って投げ飛ばして人体に刺さるもんなんだね。」

白奈「ここは修羅の住まう国かな」

ゆうな「狸とかは住んでるよ」

ゆえ「あとへびとかも……」

悠(女)「白巳は認めるが後楽は認めねぇ。奴は住んでるんじゃなくて寄生してやがるんだ!」

神姫「捨ててくればいいのに」

悠(女)「帰巣本能が異常なほど高いんだよ」

ゆうな「気がついたらいるって感じだもんね。」

ゆえ「ざしきわらしみたい……」

恋「あんな淫獣といっしょにするな!」

悠(女)「座敷童子も居ても対して効果ないしな」

恋「やかましいわ!」

神姫「でも、座敷童子って居れば家を栄えさせるけど、出ていったら没落するらしいわね。」

悠(女)「そんな力はないと思う。」

恋「出ていってやろうか!」

悠(女)「一度文明の便利さに触れちゃった子が山奥に戻れますか?」

恋「……」

黒奈「現代に染まった幽霊妖怪って大変なんだな」

白奈「現代の乗り物に染まれない現代っ子も大変だと思う」

黒奈「激しく揺れずに短時間なら問題ない」

ゆうな「でも、乗り物って基本長時間乗ることが前提だよね。」

ゆえ「ばすひこうきふね……」

黒奈「隅でじっと座って本読んでるからいい」

神姫「そんなことしてるから酔うんじゃない?」
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