ー日常ー街の住人達

ー池袋:ビアガーデンー

崇「眺めがいい位置だが……ブッフェ形式となると少々めんどくさい位置だな」

拳二「ぶぃ?」

崇「ブッフェ」

拳二「何ぞソレ」

凍夜「バイキング形式の事ですよ」

拳二「あぁん?だったらバイキングでいいじゃねぇか」

後楽「ズボンの事をパンツっていったり、デザートの事をスイーツっていったりするだろう。」

拳二「あぁ……なんでわざわざ分かりにくいようにいうんだろうなぁ」

悠「知らん」

拳二「お前も俺ぁと同じで時代の流れについていけねぇだろ。」

悠「失礼なこというな!おれはチョッキとかいわねぇぞ!」

崇「今時チョッキっていって通じるやつのが少ないだろ」

拳二「あぁん?俺ぁいまでもチョッキっていってぞ」

悠「ベストだろ」

崇「ジレだろ」

凍夜「ははっ、その辺りの事はこっちにいる若ものに尋ねてみたらいかがです?」

悠「いや、おれも若ものですけど?」

京「チョッキって防弾チョッキか?」

白嶺「確かにそれもチョッキでは間違ってないわね。でも、ハッキリ言えばチョッキ、ベスト、ジレは同じ洋服の上衣の下に着る短い胴着のことね。袖がなく、胸、腹、背を覆うもの。言い方が違うだけ」

京「そうなのか」

崇「博識だな」

白嶺「いえ、それほどでも」

拳二「ますますわかんねぇな。なんで意味は同じなのに言い方変えるのか」

悠「剣をソードっていった方がカッコイイ的なアレだよ」

崇「お前の例えはイマイチ分かりにくいな」

悠「失礼な!」

凍夜「それでヨミちゃんはどれ?」

白嶺「まぁ、普通にジレですね。私は好んで着ませんけど」

凍夜「似合いそうだけどね。」

白嶺「社長は服のセンスがあれなので似合うと言われても……」

凍夜「あれ?!俺ってそんなセンスない?!」

白嶺「カタツムリとか着こなしてるじゃないですか」

凍夜「普段着でも私服でもないただの被りものだよね?!それにヨミちゃんが用意してるんじゃないアレ」

白嶺「さぁ、そうでしたっけ」

悠「カタツムリ……もしかして殻の着脱可能な?」

凍夜「そうそう。でもまぁ、アレは押し付……あげちゃったんだけどね。」

悠「お前か……お前がおれのSAN値を下げて平穏を脅かした原因か……」

凍夜「あ、あれ?なんかご機嫌斜め?」

悠「がるるるっ!」

拳二「なに唸ってる?」

後楽「多分アレだな。パチンコしたくてしたくてたまらなくなってるんだろ」

悠「テメーみたいなギャンブルジャンキーといっしょにすんな!」

ドゴッ!がしゃあんっ!
狸の置物【……】

悠「ちぃっ!」

後楽「たく、兄ちゃんはすぐに手が出るなぁ」

悠「はぐれメタル並の回避と逃げ足なのに倒す価値が一銭もないって腹立つわ……」

後楽「おじさんの価値……プライスレス♪」

悠「……」
ゴォォォ!
怒り+30
攻撃力+50
SAN値-20
命中-20

後楽「兄ちゃん。何か闘気がみなぎってきてるぜ」

悠「誰のせいだ誰の!」
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