ー日常ー街の住人達【8】
ー東京:駅近くー
なんとかお熊さんを誤魔化しておマリは少し早いが仕事へと向かった。
マリア「やれやれ、ゆうべの今日で鴨井さまの苦い顔を見るのはきついなぁ。」
ひとりごちになりながら歩いていると喫茶店に見知った顔が目に入った。
みずき「……!」
ひろし「……!」
二人の会話は聞こえないがやけに深刻そうな顔をしている。
マリア「……」
少し気になっておマリは中へ入って気づかれないように彼女らの近くの席へと着いた。
ひろし「弟がサギ事件にまきこまれて……」
みずき「えっ」
ひろし「三百万円返済しないと弟も刑務所に行くことに……新居建設のために銀行から借りられるだけ、借りてしまったし、貯金も使い果たしたんだ。」
みずき「あたしがなんとかするわ!少し貯金もあるし結婚式のために貯めてくてるお金を使わせてくれるよう両親に頼んでみるわ!」
マリア「……」
その後、みずきお嬢様は自宅に帰ると事の次第を話しして、ご両親は足りない分を出した。だんな様は「なんであんな奴のために…」と終始毒づいていた。
~~
アラファト家政婦協会に帰って今日あったことを報告した。
マリア「ということがありまして。」
おばさん「たいへんね。」
マリア「可愛いお嬢様のためですから文句を言いつつもだんな様はお金を渡してました。」
おばさん「……ちよっと気になるわね。」
マリア「何がです?」
おばさん「……いえ、きっと思い過ごしよ。」
~~
それから数日後、おマリは鴨井家でいつも通り仕事をこなしているとみずきお嬢様に声をかけられた。
みずき「おマリさん、あたしに電話はなかった?」
マリア「ひろし様からですか、いいえ。」
みずき「そう…」
マリア「携帯電話は?」
みずき「つながらないの」
マリア「えっ、お宅に伺ってみては?」
みずき「知らないのよ」
マリア「ええっ?!」
みずき「ちらかしてるから恥ずかしいし、どうせすぐ新居に移るのだからといわれて…彼の家にいったことはないのよ。」
マリア「なんだかおかしいですねえ。」
みずき「ハッ!もしかして彼も弟さんの事件に……!」
マリア「その可能性はありますね!警察に相談してみましょうか!」
みずき「警察に知り合いが!?」
マリア「家庭内のもめごとから事件が起こることもあるので家政婦協会は警察と連絡を取ってあるんです!写真はありますか!」
みずき「プリクラなら!」
マリア「行ってきます!」
なんとかお熊さんを誤魔化しておマリは少し早いが仕事へと向かった。
マリア「やれやれ、ゆうべの今日で鴨井さまの苦い顔を見るのはきついなぁ。」
ひとりごちになりながら歩いていると喫茶店に見知った顔が目に入った。
みずき「……!」
ひろし「……!」
二人の会話は聞こえないがやけに深刻そうな顔をしている。
マリア「……」
少し気になっておマリは中へ入って気づかれないように彼女らの近くの席へと着いた。
ひろし「弟がサギ事件にまきこまれて……」
みずき「えっ」
ひろし「三百万円返済しないと弟も刑務所に行くことに……新居建設のために銀行から借りられるだけ、借りてしまったし、貯金も使い果たしたんだ。」
みずき「あたしがなんとかするわ!少し貯金もあるし結婚式のために貯めてくてるお金を使わせてくれるよう両親に頼んでみるわ!」
マリア「……」
その後、みずきお嬢様は自宅に帰ると事の次第を話しして、ご両親は足りない分を出した。だんな様は「なんであんな奴のために…」と終始毒づいていた。
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アラファト家政婦協会に帰って今日あったことを報告した。
マリア「ということがありまして。」
おばさん「たいへんね。」
マリア「可愛いお嬢様のためですから文句を言いつつもだんな様はお金を渡してました。」
おばさん「……ちよっと気になるわね。」
マリア「何がです?」
おばさん「……いえ、きっと思い過ごしよ。」
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それから数日後、おマリは鴨井家でいつも通り仕事をこなしているとみずきお嬢様に声をかけられた。
みずき「おマリさん、あたしに電話はなかった?」
マリア「ひろし様からですか、いいえ。」
みずき「そう…」
マリア「携帯電話は?」
みずき「つながらないの」
マリア「えっ、お宅に伺ってみては?」
みずき「知らないのよ」
マリア「ええっ?!」
みずき「ちらかしてるから恥ずかしいし、どうせすぐ新居に移るのだからといわれて…彼の家にいったことはないのよ。」
マリア「なんだかおかしいですねえ。」
みずき「ハッ!もしかして彼も弟さんの事件に……!」
マリア「その可能性はありますね!警察に相談してみましょうか!」
みずき「警察に知り合いが!?」
マリア「家庭内のもめごとから事件が起こることもあるので家政婦協会は警察と連絡を取ってあるんです!写真はありますか!」
みずき「プリクラなら!」
マリア「行ってきます!」