ー日常ー街の住人達【8】

ー常春の国エメラダ:ミハイル宮殿ー

メルセデス星人「フォームもスピードも完全に同一で姿形は違うのに、まるでひとりの人間を7回追いかけたようなおかしな気分になったんです。」

ミハイル「ふーむ……わからんな。MC!(マザーコンピューター!今の話を聞いていたな、どう思う?」

MC【めるせです星人】

メルセデス星人「あっはい…」

MC【宇宙人ハそばヲ食ベマスカ】

ミハイル「へーえMCでも知らないことがあるんだな。で、どうなんだ?」

メルセデス星人「殿下がご存知ないことにもビックリですが、もちろん食べます。というより、お蕎麦は銀河中の宇宙人の憧れの食べ物なんですよ。」

ミハイル「えっ!」

MC【えっ!】

ミハイル「MCが驚くのを初めて聞いたような気がする。あこがれの食べ物だと?」

メルセデス星人「銀河系のどこを探してもお蕎麦ほどおいしい食べ物はないんです。」

ミハイル「そーなの?」

MC【ソーナンデスカ!?】

ミハイル「MCいちいち驚くな」

MC【スミマセンびっくりシテ……】

メルセデス星人「本当の話です。だからぼくは地球にやってきて蕎麦打ち職人の修行を始めたんです。」

ミハイル「蕎麦なら日本にいったほうが良かったんじゃないか」

メルセデス星人「宇宙人が二本を歩いていたらどうなると思います」

ミハイル「ああそうか」

メルセデス星人「ぼくが働いている神田屋にもグルメでお金持ちの宇宙人がときどき来ますよ」

ミハイル「へーえ」

メルセデス星人「修行が終わったら母星に帰って蕎麦屋を始めるつもりなんです。そしたらぼくは母星のヒーローです。」

MC【ウーム意外ナ情報バカリデスガ、ヨースルニマルデ同一人物カノヨウニ見エル7人ノ食イ逃ゲ犯トイウコトデスネ】

メルセデス星人「そうです」

MC【単純二考エマショウ】

ミハイル「というと?」

MC【同一人物ナノデハアリマセンカ?】

「「はぁ?!」」

MC【地球れべるデ考エルト不可能ナコトデスガ宇宙人ノ存在ヲ想定スレバ……】

ミハイル「ハッ、変身型の宇宙人か!」

MC【ぴんぽーん。一人ノ宇宙人ガ姿ヲ変エテ食イ逃ゲヲクリカエシタト考エルノガ一番ワカリヤスイデショウ。変身型ノ宇宙人ガナゼソンナコトヲシテイルノカハ不明デスガ、殿下コレハ危険デス。】

ミハイル「えっなにが」

MC【食イ逃ゲグライノコトデオサマッテルウチハヨロシイガ、モシモソイツガあめりか大統領ニデモ化ケタラ】
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