ー日常ー街の住人達【8】
ー常春の国エメラダ:ミハイル宮殿ー
↑を歩いているミハイルに
「殿下ー!」
大きめのハンペンに象みたいな耳と一つの大きな目玉をもった宇宙人が駆け込んできました。
ミハイル「あれっ、エメラダ銀座商店街の蕎麦屋、神田屋でそば打ち職人をやっているメルセデス星人じゃないか、どうしたんだ。」
エメラダのミハイル山には妖怪が、エメラダ銀座には宇宙人がたくさん住んでいます。
なぜエメラダに異星人が多く住んでいるのか、気功がいいからとか国王が変人だからとかいろいろな説がありますが本当のところは誰にも分りません。
メルセデス星人「食い逃げです!」
ミハイル「はぁっ?食い逃げ?」
メルセデス星人「そうなんです。神田屋で一週間連続食い逃げ事件が発生してるんですよ。」
ミハイル「ちょっと待て、それなら警察の出番だろう。どうして僕の所へ来たんだ。」
メルセデス星人「説明します。最初はおじいさんでした。」
店に入ってくるとかけ蕎麦を頼まれて、しばらくして食べ終わったようなのでお茶でも出そうかなーっと思ってたら、突然立ち上がって店から飛び出していったんです。
ミハイル「追いかけたのか。」
メルセデス星人「はい。でも、お年寄りとは思えない足の速さであっという間に見失ってしまったんです。」
ミハイル「ふーん」
メルセデス星人「次の日はおばあさんでした。」
最初は普通に入ってきて天ぷらそばを頼まれて、またしばらくしたら同じように店から飛び出していったんです。
ミハイル「手口も同じか」
メルセデス星人「はい、そして次の日は小さな男の子その次の日はOL風の女の人。とにかく一週間続けてお蕎麦を食い逃げされたんです。」
ミハイル「なんなんだそいつら」
メルセデス星人「ファミリーで食い逃げしてる一団かとも思ったんですが」
ミハイル「食い逃げマフィア?まさか」
メルセデス星人「だとすると彼らの正体が何なのか見当もつきません。ですが気になることがひとつ。」
ミハイル「なんだ」
メルセデス星人「走る姿が全員同じだったのです。」
ミハイル「はぁっ?言ってる意味が分からんなどういう事だ。」
メルセデス星人「つまり走る姿という物は個性というか癖があって、人それぞれに違うものです。例えば、僕と殿下が一緒に走ってシルエットだけ見ても明らかに別人だと分かるはずです。」
ミハイル「だろうな。」
メルセデス星人「でも七人の食い逃げ犯たちは同じでした。」
ミハイル「なにっ」
↑を歩いているミハイルに
「殿下ー!」
大きめのハンペンに象みたいな耳と一つの大きな目玉をもった宇宙人が駆け込んできました。
ミハイル「あれっ、エメラダ銀座商店街の蕎麦屋、神田屋でそば打ち職人をやっているメルセデス星人じゃないか、どうしたんだ。」
エメラダのミハイル山には妖怪が、エメラダ銀座には宇宙人がたくさん住んでいます。
なぜエメラダに異星人が多く住んでいるのか、気功がいいからとか国王が変人だからとかいろいろな説がありますが本当のところは誰にも分りません。
メルセデス星人「食い逃げです!」
ミハイル「はぁっ?食い逃げ?」
メルセデス星人「そうなんです。神田屋で一週間連続食い逃げ事件が発生してるんですよ。」
ミハイル「ちょっと待て、それなら警察の出番だろう。どうして僕の所へ来たんだ。」
メルセデス星人「説明します。最初はおじいさんでした。」
店に入ってくるとかけ蕎麦を頼まれて、しばらくして食べ終わったようなのでお茶でも出そうかなーっと思ってたら、突然立ち上がって店から飛び出していったんです。
ミハイル「追いかけたのか。」
メルセデス星人「はい。でも、お年寄りとは思えない足の速さであっという間に見失ってしまったんです。」
ミハイル「ふーん」
メルセデス星人「次の日はおばあさんでした。」
最初は普通に入ってきて天ぷらそばを頼まれて、またしばらくしたら同じように店から飛び出していったんです。
ミハイル「手口も同じか」
メルセデス星人「はい、そして次の日は小さな男の子その次の日はOL風の女の人。とにかく一週間続けてお蕎麦を食い逃げされたんです。」
ミハイル「なんなんだそいつら」
メルセデス星人「ファミリーで食い逃げしてる一団かとも思ったんですが」
ミハイル「食い逃げマフィア?まさか」
メルセデス星人「だとすると彼らの正体が何なのか見当もつきません。ですが気になることがひとつ。」
ミハイル「なんだ」
メルセデス星人「走る姿が全員同じだったのです。」
ミハイル「はぁっ?言ってる意味が分からんなどういう事だ。」
メルセデス星人「つまり走る姿という物は個性というか癖があって、人それぞれに違うものです。例えば、僕と殿下が一緒に走ってシルエットだけ見ても明らかに別人だと分かるはずです。」
ミハイル「だろうな。」
メルセデス星人「でも七人の食い逃げ犯たちは同じでした。」
ミハイル「なにっ」