ー日常ー街の住人達【8】
ーマルカン:バックヤードー
マルカン店長「さぁてどうしてくれよう。おおそうだ、知り合いの週刊誌の記者に、この話をしてやろう。きっと面白いゴシップになるぞ。」
店長「やめてくれ!そんなことをされたら彼女がうちで働けなくなる!」
マルカン店長「万引きが戻ってくるのが怖いか!」
店長「店の事は関係ない!松本君が困るといってるんだ!」
マルカン店長「やけに肩を持つなおまえさんたちできているという噂は本当だな」
松本「なっ……!」
店長「とんでもない!立場上、松本君とは呼んではいるが彼女はイトコだ!生活が大変と聞いてうちで働いてもらうようになったのだ!」
自体がどんどん悪くなってくる。おマリは必死に考えた。
マリア「(なんとかできないかなんとか……)」
マルカン店長「生活がたいへんとはどういう事だ。相当な給料を払ってると聞いとるぞ。なのに一本百円の花を買うこづかいも子供にやれんのか。」
松本「四年前……夫は事業に失敗してその心労がもとで無くなりました。夫が残した負債を返済するために百円はおろか十円を節約する毎日なのです。」
マルカン店長「四年前、事業に失敗して……?似たような話があるものだが…だんなの名は?」
松本「松本幸太郎」
マルカン店長「ま、松本先輩の奥さまでいらっしゃいましたか!!」
「「「!?」」」
突如、マルカンの店長は椅子から立ち上がるとビシッと直立の姿勢をとった。
マルカン店長「社会に出てからは年賀状のやり取り程度しか、つきあいさせていただいておりませんでしたが自分、大学時代の後輩であります!山岳部在籍当時冬山登山訓練中に足を滑られ滑落しかけた自分を先輩は己の身の危険も顧みずお救いくださったのであります!知らぬこととは申せ命の大恩人の奥さまに非礼の数々!ひらに!ひらにー!」
店長はついには土下座をして松本に謝罪しはじめた。突然の事に皆声を失っていたがポップの店長がたずねる。
店長「そ、それではあの子のやったことは!」
マルカン店長はバッと起き上がると部屋から出ていった、そして花束抱えて戻ってくると松本の娘さんにさしだした。
マルカン店長「お嬢様、わたくしから差し上げます。お母様にプレゼントなさってください。」
マリア「えらい態度の変わりようだ」
どういう事態なのかよく分かっていない娘さんだったが、その花束を母親にそっとさしだした。
少女「はい」
松本「…ありがと。でも、二度とあんなことをしてはダメよ」
少女「ごめんなさい……ごめんなさぁーーい!」
マルカン店長「大ばか者の私めをお許しをーー!」
店長「いやいや、いや、よかった。ほんとうに……。」
抱きしめ合って涙を流す親子と大号泣するマルカンの店長に丸く収まり安堵の涙を浮かべるポップの店長の涙の大団円であった。
~~
家政婦A「へーえ」
おばちゃん「そんなこともあるのねぇ」
家政婦B「だけど、その店長さん奥さんの顔を知らなかったのかしら。」
おばちゃん「命の恩人のお葬式にいかなかったの?」
マリア「行きましたよ。ちゃんと奥さんにもあいさつしたけど二人とも涙で人の顔が分かるような状態ではなかったようです。」
「「「なるほど」」」
そして、しばらくして……
マリア「結局、松本さん両方のお店で働くことになったんです。いつ、どっちのお店にいるかは秘密だから万引き犯たちが警戒して、どっちにも近寄らなくなったんですって。」
お熊「ふぅん」
マリア「両方からお給料がもらえるから生活も楽になったそうですよ」
お熊「終わり良ければ総て良し、ね。」
マリア「ですね。」
マルカン店長「さぁてどうしてくれよう。おおそうだ、知り合いの週刊誌の記者に、この話をしてやろう。きっと面白いゴシップになるぞ。」
店長「やめてくれ!そんなことをされたら彼女がうちで働けなくなる!」
マルカン店長「万引きが戻ってくるのが怖いか!」
店長「店の事は関係ない!松本君が困るといってるんだ!」
マルカン店長「やけに肩を持つなおまえさんたちできているという噂は本当だな」
松本「なっ……!」
店長「とんでもない!立場上、松本君とは呼んではいるが彼女はイトコだ!生活が大変と聞いてうちで働いてもらうようになったのだ!」
自体がどんどん悪くなってくる。おマリは必死に考えた。
マリア「(なんとかできないかなんとか……)」
マルカン店長「生活がたいへんとはどういう事だ。相当な給料を払ってると聞いとるぞ。なのに一本百円の花を買うこづかいも子供にやれんのか。」
松本「四年前……夫は事業に失敗してその心労がもとで無くなりました。夫が残した負債を返済するために百円はおろか十円を節約する毎日なのです。」
マルカン店長「四年前、事業に失敗して……?似たような話があるものだが…だんなの名は?」
松本「松本幸太郎」
マルカン店長「ま、松本先輩の奥さまでいらっしゃいましたか!!」
「「「!?」」」
突如、マルカンの店長は椅子から立ち上がるとビシッと直立の姿勢をとった。
マルカン店長「社会に出てからは年賀状のやり取り程度しか、つきあいさせていただいておりませんでしたが自分、大学時代の後輩であります!山岳部在籍当時冬山登山訓練中に足を滑られ滑落しかけた自分を先輩は己の身の危険も顧みずお救いくださったのであります!知らぬこととは申せ命の大恩人の奥さまに非礼の数々!ひらに!ひらにー!」
店長はついには土下座をして松本に謝罪しはじめた。突然の事に皆声を失っていたがポップの店長がたずねる。
店長「そ、それではあの子のやったことは!」
マルカン店長はバッと起き上がると部屋から出ていった、そして花束抱えて戻ってくると松本の娘さんにさしだした。
マルカン店長「お嬢様、わたくしから差し上げます。お母様にプレゼントなさってください。」
マリア「えらい態度の変わりようだ」
どういう事態なのかよく分かっていない娘さんだったが、その花束を母親にそっとさしだした。
少女「はい」
松本「…ありがと。でも、二度とあんなことをしてはダメよ」
少女「ごめんなさい……ごめんなさぁーーい!」
マルカン店長「大ばか者の私めをお許しをーー!」
店長「いやいや、いや、よかった。ほんとうに……。」
抱きしめ合って涙を流す親子と大号泣するマルカンの店長に丸く収まり安堵の涙を浮かべるポップの店長の涙の大団円であった。
~~
家政婦A「へーえ」
おばちゃん「そんなこともあるのねぇ」
家政婦B「だけど、その店長さん奥さんの顔を知らなかったのかしら。」
おばちゃん「命の恩人のお葬式にいかなかったの?」
マリア「行きましたよ。ちゃんと奥さんにもあいさつしたけど二人とも涙で人の顔が分かるような状態ではなかったようです。」
「「「なるほど」」」
そして、しばらくして……
マリア「結局、松本さん両方のお店で働くことになったんです。いつ、どっちのお店にいるかは秘密だから万引き犯たちが警戒して、どっちにも近寄らなくなったんですって。」
お熊「ふぅん」
マリア「両方からお給料がもらえるから生活も楽になったそうですよ」
お熊「終わり良ければ総て良し、ね。」
マリア「ですね。」