ー日常ー街の住人達【8】
ー東京:電車内ー
マリアとお熊はアラファト家政婦派遣協会の家政婦(お熊さんは自分を女性だと言い張っているので家政婦)です。
二人は以前、妖怪や怪奇現象がわんさか集まる不思議なビストロを経営していました。
ところが、ある事情から怪奇が集まらなくなり、それを楽しみにしていたお客さんも寄り付かなくなったため、お店は潰れて二人はもとの家政婦に戻ったのです。
そして、ある日の事……。
おマリはひと仕事を終えて電車で帰っていると、耳を劈くような怒鳴り声がとんできた。
「そうよ改札よ!改札まで迎えに来なさい!荷物が多いんだから!すぐくるのよぐずぐずしてると、承知しないわよ!」
声の方に視線を向けるとおばさんが電話に怒鳴っていた。傍若無人なひとだなぁ。
どこか居心地の悪い空気の中、電車が止まり扉があると大量の荷物を抱えて例のおばさんは降りていく。
窓から覗いてみるとさっきの電話相手が迎えに来ていたらしく荷物を押し付けている。
マリア「あれがお迎えか」
しかし、よく見ればアレは同じ家政婦協会で働いているおトラさんではないか。あんなおばさんの所で働いているなんてたいへんだなぁ……。
そんなことがあって数日後……
「「「おトラが倒れた!?」」」
マリア「……え?」
お熊「ストレスからくる胃腸障害よ。どうやら今度の派遣先が人使いが荒いらしくて。」
家政婦A「どう人使いが荒いったって、あのベテランが倒れるなんて尋常じゃないわ。」
お熊「○○区○○の鬼河原さん小さな金融業の女社長さんのお宅よ」
マリア「へーえ女社長」
お熊「旦那さんが亡くなって社長職を引き継いだらしいわ。よくは知らないけど……というわけで困ってるの契約期間は残ってるから誰か、代わりにいってもらわないと。」
あのおばさんだ。誰もいきたがらないだろうなとマリアが思っていると
家政婦A「あたしが行くわ」
マリア「えっ」
家政婦A「冗談じゃないわどんなハードなお宅だろうと敵に背中を見せられますかっての!」
家政婦B「そうか、いわばおトラの弔い合戦ね。ならあたしが行くわ」
家政婦C「いいえ、そういうことならあたしが!」
「あたしが!」「わたしが!」
マリア「えーとえーと、私が行きます!」
「「「どーぞどーぞ」」」
マリア「くっそー……ダチョウ方式に引っかかってしまった。」
お熊「それじゃ、おマリちゃんよろしくね。」
マリアとお熊はアラファト家政婦派遣協会の家政婦(お熊さんは自分を女性だと言い張っているので家政婦)です。
二人は以前、妖怪や怪奇現象がわんさか集まる不思議なビストロを経営していました。
ところが、ある事情から怪奇が集まらなくなり、それを楽しみにしていたお客さんも寄り付かなくなったため、お店は潰れて二人はもとの家政婦に戻ったのです。
そして、ある日の事……。
おマリはひと仕事を終えて電車で帰っていると、耳を劈くような怒鳴り声がとんできた。
「そうよ改札よ!改札まで迎えに来なさい!荷物が多いんだから!すぐくるのよぐずぐずしてると、承知しないわよ!」
声の方に視線を向けるとおばさんが電話に怒鳴っていた。傍若無人なひとだなぁ。
どこか居心地の悪い空気の中、電車が止まり扉があると大量の荷物を抱えて例のおばさんは降りていく。
窓から覗いてみるとさっきの電話相手が迎えに来ていたらしく荷物を押し付けている。
マリア「あれがお迎えか」
しかし、よく見ればアレは同じ家政婦協会で働いているおトラさんではないか。あんなおばさんの所で働いているなんてたいへんだなぁ……。
そんなことがあって数日後……
「「「おトラが倒れた!?」」」
マリア「……え?」
お熊「ストレスからくる胃腸障害よ。どうやら今度の派遣先が人使いが荒いらしくて。」
家政婦A「どう人使いが荒いったって、あのベテランが倒れるなんて尋常じゃないわ。」
お熊「○○区○○の鬼河原さん小さな金融業の女社長さんのお宅よ」
マリア「へーえ女社長」
お熊「旦那さんが亡くなって社長職を引き継いだらしいわ。よくは知らないけど……というわけで困ってるの契約期間は残ってるから誰か、代わりにいってもらわないと。」
あのおばさんだ。誰もいきたがらないだろうなとマリアが思っていると
家政婦A「あたしが行くわ」
マリア「えっ」
家政婦A「冗談じゃないわどんなハードなお宅だろうと敵に背中を見せられますかっての!」
家政婦B「そうか、いわばおトラの弔い合戦ね。ならあたしが行くわ」
家政婦C「いいえ、そういうことならあたしが!」
「あたしが!」「わたしが!」
マリア「えーとえーと、私が行きます!」
「「「どーぞどーぞ」」」
マリア「くっそー……ダチョウ方式に引っかかってしまった。」
お熊「それじゃ、おマリちゃんよろしくね。」