ー日常ー街の住人達【7】

ー常春の国エメラダ:ミハイル宮殿ー

ムーン1「なになに、殿下はロイヤルホテルの支配人に命じて外国人観光客が両替するとき少しずつチョロまかしてそれを上納させている。チリも積もればで毎回相当な額の小銭が……」

「「ええっー!」」

チコ「T国エネルギー省大臣に格安で原子力発電所を輸出する用意がある言って現在連絡を取っているが、これは実際には輸出などするつもりではなく、打ち合わせと称してT国にいって一週間ほど向こう持ちでさんざん飲み食いして結局契約は結ばずに帰ってくる。要するに一週間分の食費を浮かせるのが目的……」

ムーン2「ななな!なんて、みみっちいんだー!」

ミハイル「なにを騒いでる」

ムーン1「いたぞ!」

チコ「殿下がセコくてガメつくてブサイクなのは知ってましたが、こんなみみっちい人だとは思いませんでした!」

ミハイル「いったいなにを……」

横目でホワイトボードを見ると赤裸々にみみっちい悪事がかかれているではないか、ミハイルはその場から駆けだした。

ムーン1「逃げた!!」

ミハイル「なぜだ!なぜ、僕しか知らないはずのことがホワイトボードに書かれてるんだ!」

グレームーン「……」

ミハイル「お前の仕業か!!どうして、僕の秘密を知ってるんだ!」

グレームーン「ぼくは人の心が読めるんですよ。」

ミハイル「あ…あ…ありえない!ひとの心が読めるなんてありえない!何かトリックがあるんだ!なんらかのトリックでアイツが僕の秘密を知ったのに違いない!どんなトリックだ!困ったときのマザーコンピューター頼み!MCこれこれこういう事があったんだがどう思う!」

MC【…映像ヲゴランクダサイ】

ミハイル「映像!?」

パソコンを操作して映像を再生する。そこにはミハイルが出合い頭に謎の男に何かされているシーンだった。

MC【キノウノ映像デス。映ッテイルノハ世界的二有名ナ霊能術者デス。】

ミハイル「霊能術!そうか、グレームーンは霊能術師を使って僕の秘密を白状させ、さらに暗示をかけてその事実を忘れさせたんだ!あ…あ…あ…あいつめーー!!チコやムーンたちにセコいのみみっちいのとさんざん馬鹿にされて恥をかいたんだ!この恨みはらさでおくべきか!」

MC【自業自得トイウ気モシマスガ】

ミハイル「MC、なにかいったか!」

MC【イエ、独リ言デス。】

ミハイル「コンピューターがひとりごとなんか言うんじゃない!」

MC【(八ツ当タリダナァ)】
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