ｰ小鳥遊邸:広間ｰ

悠「掻揚げ美味っ♪」

駒狸「いっぱい揚げましたからどんどん食べてくださいね。」

神姫「この暑いのに揚げものをさせるなんて鬼畜ね」

悠「ごほっ……そんな、鬼畜だなんて」

京「きちくって?」

悠「がりゅー、あーん」

京「あ、あーん///」

神姫「そういう誤魔化しは上手くなっていくわね。」

悠「お褒めにあずかり光栄です」

駒狸「ふふっ」

後楽「おー、いい匂いがしてると思ったら掻揚げか。お嬢ちゃん、おじさんにビール……いや、日本酒もらえるかな。冷やで」

駒狸「はーい」

悠「埃食って泥水でも飲んでろ」

後楽「かっかっか、兄ちゃんはホントに冗談が得意だなぁ」

悠「……」

神姫「面の皮の厚さがとてつもないわね。」

悠「おれはコイツと同じレベルで面の皮が厚いヤツをしってるよ。まぁ、そいつは質量的にも分厚いんだが」

後楽「おじさんは正直なだけなんだよ」

悠「そっか……よし、ぶん殴る」

神姫「埃が経たつからバタバタするな」

悠「すいません」

後楽「かっかっか、飯は楽しく食おうぜ」

京「うん、そうだな!」

悠「がりゅー……」

恋「ほら、酒じゃ」

後楽「おう、どーも」

悠「お前も座たらどうだ?」

恋「とうぜんじゃ」

悠「……やっぱり仕事してろ」

恋「なんでじゃ!朝から掃除に洗濯と大働きしとるのに!」

悠「ホントかよ……」

後楽「掃除はホントだぜ?おじさんずっと見てたし」

悠「……それはお前がなにもせずにボーっとしてたってことか?」

後楽「いや、兄ちゃん。忘れてないか?」

悠「あー?」

後楽「おじさん、兄ちゃんに磔刑にされてたんだよ?」

悠「あぁ、そうだったな。」

神姫「なんで自由に動けてるの?」

後楽「あぁ、雷果ちゃんに解いてもらったんだ」

悠「駒狸さんは少々優し過ぎるな」

恋「お前は大分鬼畜じゃ」

悠「鬼畜っていうな、鬼畜って」

後楽「おじさんに優しくしたらきっとその評価も変わるぜ」

悠「働きだしたら普通に接してやるよ」

後楽「いやー、掻揚げは美味いな。ソラマメってのは茹でるだけでも美味いけど、こうやってひと手間加えられてるとさらに美味い」

悠「……」

神姫「なかなかのレベルね。他人事だけど殺意が沸いたわ」

悠「だろ……」

後楽「まぁまぁ、カッカしてちゃ健康に悪いぞぉ。」