ー日常ー街の住人達

ー廊下ー

悠「で、アンタなにうろうろしてるんだ。」

黒井「敬語使わんかい!」

べシン!
悠「いやー、名簿の角で頭ブッ叩かれたらいくらおれでも痛いっすよ?」

りんね「あらあら、嘘ばっかりー」

つんつん
悠「ムカつくんで頬っ突くのやめてくれないから思わず手が出そうになる」

りんね「そんな生徒と教師だなんて……じゅるり」

緋斗「手出すってそういう意味やないっての」

悠「そうそう、デンデンムシだよな」

緋斗「手を出せ足出せ大乱闘!ってちゃうわ!気持ち悪いやろカタツムリから手と足が出たら。手出すいうたら、南丹市内の市民活動を活性化しようと、市民団体の有志たちが新たな民間支援組織」

悠「それは「テダス」だ。誰が「NPOのためのNPO」で、市民活動の基盤となる役割を担う団体組織のことを分かるってんだ」

緋斗「ふっ!」
ガシッ!
ガシッ!
悠「へっ!」

黒井「いや、ロン毛とグラサンでなに突発的に漫才はじめとんねん。お前ら」

りんね「仲がいいのね」

悠「いや、今初めて会った」

緋斗「せやね、名前も知らんよ互いに」

黒井「初対面でなんですんなりネタにはいれとるんや」

悠「んー……大化の」

緋斗「それは改新や。じゃなくて以心~?」

悠「あぁ、「変革」の意味を持つ語句である。和訓では「これあらた」と読む」

緋斗「それは維新やろっ!」

悠「お前……やるな」

緋斗「そっちこそ……なかなかのボケじゃねぇか。自分の1868番目の相方の候補にしてやろか」

悠「1868って明治維新か!」

りんね「どこまでもネタなのね」

黒井「お前ら絶対に打ち合わせしとるやろ」

悠「いや、ホントにこんなグラサンの知り合いは居ないし。あぁ、ひとり居たわ王様の世話係が」

緋斗「自分もこんな貞子いや貞夫はリング以外で見たことないよ」

黒井「有ったばかりでどれだけ意気投合しとるや…。」

悠「不思議と波長が合った」

緋斗「ホンマにな」

悠「ただ、なんだその不自然なintonationの関西弁」

緋斗「自分オリジナルの関西弁や!ってか、ネイティブな発音にカチンと来た」

悠「帰国子女なめんな!」

緋斗「帰国子女なんか!」

悠「んなわけないだろ」

緋斗「ですよねー」

悠「YES!」
パシッ!
パシッ!
緋斗「YES!」

黒井「なんや……コイツら」

りんね「男の子同士の友情って素敵ですわねー」

悠「お前とはなかなか話しが合いそうだな」

緋斗「そりゃどーも。けど、俺もそう思ってたところや」

悠「良かったら茶でも飲みながら話さないか?」

緋斗「ええな。着きあうわ」

悠「よし、ネタ作りだ!」

緋斗「おー!」

黒井「……はっ?!逃げられたっ!!」

りんね「あらあらぁ、さすがねぇ悠君は」

黒井「あー……もー知らん。ほっとこ。ほんなら、富士見センセも失礼します」

りんね「はい、また後ほど~」
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