ー日常ー街の住人達【7】
ー常春の国エメラダ:宮殿中庭ー
ムーン2「ぐはっ!!な、なにをする!」
ひと目のつかない中庭で壁に押し飛ばされたムーン2号が叫んだ相手はグレームーン。
グレームーン「ダイヤ直売所で殿下が何かを企んでいた。どうやって調べようか考えていたとき、あることに気がついた。国内組のムーン、つまり君たちもしょっちゅうエメラダ銀座を歩いているはず。直売所の非良心的なつくりに気付かないはずがない。」
ムーン2「……」
グレームーン「答えろ、殿下と君たち全員グルでなにかやっていたのか?」
ムーン「ちがう!」
グレームーン「で殿下の独断?」
ムーン2「……そうだ」
グレームーン「説明しろ」
ムーン2「……」
グレームーン「おい、手間をかけさせるなどうせ白状することになる。痛い目を見るだけ損だぞ。」
ムーン2「…わかった話そう。断っておくが、おどしにくっしたわけじゃない。われわれ自身殿下の強欲さには困り果てていたんだ。」
グレームーン「聞こう」
ムーン2「殿下がダイヤの直売所を作ろうといいだした時みんなおどろいた。国民のためだといったが殿下が人のために何かするわけがないと心の中で思ってたからだ。」
グレームーン「ふむ」
ムーン2「そうしたら案の定だ。酷いつくりの店で酷いダイヤを売ってるじゃないかいったいどういう事だろうと話し合った結果……」
まずそこそこのダイヤを国民に販売するといって持ち出し、それをどこからか仕入れたクズのようなダイヤとすり替えて、クズを店で売りそこそこの方は横流しして差額をポケットに入れる。
エメラダ国民や旅行者がみんなたダイヤに詳しいわけじゃない。強い光で美しく見せられたクズダイヤを手に入れて喜ぶ人もいるかもしれにない。
要するに店でダイヤが売れなくても横流しして差額を小遣いに出来れば殿下はそれでいいわけだ。
グレームーン「小遣い稼ぎをするために殿下は直売所をつくったと?」
ムーン2「みんなで話し合ってたぶんそういう事だろうという結論になったんだ。」
グレームーン「なぜ止めない」
ムーン2「殿下のやる事……ましてやお金儲けに関することを邪魔したら、どんな目に遭わされるか国外組の君にはわからないんだね。」
グレームーン「恐怖政治だな。殿下は小遣いをどうしているんだろう?」
ムーン2「殿下のことだ、銀行にあずけるわけがない。全部小銭に変えて隠してるんだろう。」
グレームーン「どこに?」
ムーン2「たぶん地下の大金庫」
グレームーン「わかった。このことは誰にも言うな」
~数日後~
チコ「あ、殿下。完了しました。」
ミハイル「えっ、完了ってなにが?」
チコ「莫大な量の小銭を慈善団体に寄付する件ですよ。」
ミハイル「何の話だ!」
チコ「なにって大広間の小銭の側に置いてあった殿下の指示書に従ったんですよ。」
出した紙を奪い取って確認する。
ミハイル「ほんとだ、書いた覚えのない僕のサインがある。大広間いっぱいの小銭を寄付しろだとぉ~~?」
チコ「がめついだけだと思っていた殿下もやるときはやるもんですね。皆さんも見直していましたよ。」
ミハイル「ななななっ!?」
グレームーン「友人に世界的な金庫破りがいましてね。小銭を取り戻そうなどと考えないように。殿下がどうやって小銭をため込んだか国民に公表しますよ。」
ミハイル「グレー…」
グレームーン「さあて次の巨悪を探そう」
ミハイル「やっかいなやつが帰ってきた…」
ムーン2「ぐはっ!!な、なにをする!」
ひと目のつかない中庭で壁に押し飛ばされたムーン2号が叫んだ相手はグレームーン。
グレームーン「ダイヤ直売所で殿下が何かを企んでいた。どうやって調べようか考えていたとき、あることに気がついた。国内組のムーン、つまり君たちもしょっちゅうエメラダ銀座を歩いているはず。直売所の非良心的なつくりに気付かないはずがない。」
ムーン2「……」
グレームーン「答えろ、殿下と君たち全員グルでなにかやっていたのか?」
ムーン「ちがう!」
グレームーン「で殿下の独断?」
ムーン2「……そうだ」
グレームーン「説明しろ」
ムーン2「……」
グレームーン「おい、手間をかけさせるなどうせ白状することになる。痛い目を見るだけ損だぞ。」
ムーン2「…わかった話そう。断っておくが、おどしにくっしたわけじゃない。われわれ自身殿下の強欲さには困り果てていたんだ。」
グレームーン「聞こう」
ムーン2「殿下がダイヤの直売所を作ろうといいだした時みんなおどろいた。国民のためだといったが殿下が人のために何かするわけがないと心の中で思ってたからだ。」
グレームーン「ふむ」
ムーン2「そうしたら案の定だ。酷いつくりの店で酷いダイヤを売ってるじゃないかいったいどういう事だろうと話し合った結果……」
まずそこそこのダイヤを国民に販売するといって持ち出し、それをどこからか仕入れたクズのようなダイヤとすり替えて、クズを店で売りそこそこの方は横流しして差額をポケットに入れる。
エメラダ国民や旅行者がみんなたダイヤに詳しいわけじゃない。強い光で美しく見せられたクズダイヤを手に入れて喜ぶ人もいるかもしれにない。
要するに店でダイヤが売れなくても横流しして差額を小遣いに出来れば殿下はそれでいいわけだ。
グレームーン「小遣い稼ぎをするために殿下は直売所をつくったと?」
ムーン2「みんなで話し合ってたぶんそういう事だろうという結論になったんだ。」
グレームーン「なぜ止めない」
ムーン2「殿下のやる事……ましてやお金儲けに関することを邪魔したら、どんな目に遭わされるか国外組の君にはわからないんだね。」
グレームーン「恐怖政治だな。殿下は小遣いをどうしているんだろう?」
ムーン2「殿下のことだ、銀行にあずけるわけがない。全部小銭に変えて隠してるんだろう。」
グレームーン「どこに?」
ムーン2「たぶん地下の大金庫」
グレームーン「わかった。このことは誰にも言うな」
~数日後~
チコ「あ、殿下。完了しました。」
ミハイル「えっ、完了ってなにが?」
チコ「莫大な量の小銭を慈善団体に寄付する件ですよ。」
ミハイル「何の話だ!」
チコ「なにって大広間の小銭の側に置いてあった殿下の指示書に従ったんですよ。」
出した紙を奪い取って確認する。
ミハイル「ほんとだ、書いた覚えのない僕のサインがある。大広間いっぱいの小銭を寄付しろだとぉ~~?」
チコ「がめついだけだと思っていた殿下もやるときはやるもんですね。皆さんも見直していましたよ。」
ミハイル「ななななっ!?」
グレームーン「友人に世界的な金庫破りがいましてね。小銭を取り戻そうなどと考えないように。殿下がどうやって小銭をため込んだか国民に公表しますよ。」
ミハイル「グレー…」
グレームーン「さあて次の巨悪を探そう」
ミハイル「やっかいなやつが帰ってきた…」