ー日常ー街の住人達【7】

ー東京広尾:ビストロ温泉-

おマリが沈黙しだして数秒……。

お熊「おマリちゃん?」

マリア「Zzz」

お熊「え?」

マリア「ああ、5秒寝た。そして、寝たら頭がすっきりしてアイディアが!!」

お熊「どうするつもり?」

おマリは店の電話を取ると、ダイヤルをプッシュした。

マリア「もしもしNTTの番号案内!」

転太「待たんかー!!またわけのわからん電話をかけるつもりか!!」

マリア「神様に対抗できるのは神様しかいません!もしもし、日本神様協同組合の番号をお願いします!」

転太「わしゃ知らんぞ!神様同士の争いなんぞに巻き込まれたくない!お熊、わしは傍観者を決め込むからな!」

お熊「私だって関わりたくありませんよ」

マリア「もしもし、協同組合!お金の取り立ての得意な神様はいませんか!えっ、そんな町金業者みたいなのはいない?代わりに仲介や間に立って話をまとめるのが専門の弁護士神様はいる?それで結構です!はいはい、090の××××××××!」

お熊「なんで、神様がみんな携帯電話をもってるのかしらねぇ……」

そして、おマリはさっそく弁護士の神様を呼び出した。

弁護神『お待たせしましたる弁護神(べんごしん)です』

マリア「おまたせされました!実は……」

弁護神『あ、いや、神様ですから依頼の内容はすでに把握しています。成功報酬は二割でよろしいか?』

転太「さすが弁護神ビジネスライクだな」

マリア「それでお願いします!」

弁護神『では先方に掛け合ってきます。……おまたせしました。』

一瞬消えたと思うと一秒も経たずに弁護神は帰ってきた。

マリア「早すぎませんか!?」

弁護神『神様同士ですから意思の疎通に時間はかかりません。先方が言うには、これからの分は改めて別契約ということにして、今までの分、つまり、これまでに貴店から仕入れた怪奇について総額一千万支払う用意があるとのことです。』

マリア「一千万?ということは二割の報酬を除いて手取り八百万円……のったー!」

お熊「待ったー!おマリちゃん、お金大好き神様が相手にしては話がうますぎるわ!!」

マリア「なにをいってるんです!八百万円のもうけですよ!!」

おマリの眼は$マークなっている。

お熊「ダメだわ。完全にお金に眼がくらんでるわ!!」

マリア「早く契約を!!」

弁護神『おまちください。先方は一度に払うのは大変なので。期間は短くていいから、分割払いにしてほしいといっています。分割にすれば音わずかでも利息が加算されますが。』

マリア「分割でいいです!」
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