ー日常ー街の住人達【7】

ー東京広尾:怪奇班事務所ー

マリア「ちょっと待ってください!神話の神様がホントにいるというんですか!」

転太「あらゆる証拠がそれを証明してるじゃないか!」

マリア「神様がどうして電話を持ってるんです!」

転太「神官と連絡するのに電話ぐらい必要じゃろ!」

マリア「神様なんておとぎ話みたいなものなのにその中の神様が実在しておまけに電話で人間と喋るだなんて!お熊さんなんとかいってください!」

お熊「平家ゴキブリがいるくらいなら何があっても不思議はないわよ」

マリア「そういわれては返す言葉も…」

お熊「とにかくこのままじゃお店を再開するのは無理だわ。山坂さん、神様を追い払う手立てはないかしら」

転太「ない!」

お熊「ずいぶんハッキリ断言したわね。」

転太「あたり前田のクラッカー」

マリア「うわー、懐かしい」

転太「考えてもみろ。妖怪や怪物とはわけが違う相手は神様だ。人間がどうこうできる存在ではない。」

お熊「でも山坂さんは不思議な力を持ってるんだし」

転太「買いかぶってもらっちゃ困る。神の力を火山の噴火に例えるならわしの力ごときは百円ライター程度だ。とても太刀打ちなどできない」

お熊「じゃあどうしたらいいの!このままじゃ借金は返せないしお店だって潰れちゃうわ!そうなったらそれこそ首でもくくらなくちゃならないのよ!」

転太「なんといわれても不可能なものは不可能だ!」

二人のやり取りの最中マリアは思いました。ああ、私のせいだ、私がドジを踏んだばかりにとんでもないことに…なんとかしなくちゃなんとか…。

そして考えて、考えて、考えに考えていると。

ぽんっ!

助手「おや、なんの音でしょう」

マリア「アイディア生まれた音です!山坂さんインドの神様に元気や健康をつかさどる神様はいますか!」

転太「もちろんじゃあれはたしか…」

マリア「助手さん、インドの電話番号案内が何番かわかるでしょうか!」

助手「ええ、ネットで調べれば」

転太「これじゃな活力と健康の神タフマン」

マリア「嘘っぽい名前だけど信じます!」

助手「電話番号案内の番号です、どうぞ」

お熊「おマリちゃん何するつもり!?」

マリア「神様には神様です!人間の手に負えないなら他に方法はありません!もしもし番号案内!?活力と健康の神タフマン様の番号を知りたいんですが!」

お熊「番号案内で神様の電話番号を!?おマリちゃんあなた何を考えて!?」
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