ｰ小鳥遊邸:広間ｰ

神姫「かき氷の味が宇治金時一択ってなんなの?」

悠「宇治金時美味しいだろ?」

神姫「美味しいけど普通はイチゴとかじゃない?」

悠「ラズベリーソース、マンゴーソース、練乳、アサイーソース、カルピス、青汁なあるけど」

神姫「そこでイチゴが居ないところに悪意とひねくれを感じるわ」

悠「ふたつまとめて悪徳にねじ曲がれ!」

神姫「……」
ガシッ……ミチッ、ミチチチッ!

悠「痛いです。痛いです。腕のお肉と皮が捩じ切れちゃいます!!」

京「あっ!また神姫姉は!」

神姫「かき氷作って腕が疲れてるだろうからマッサージよ」

京「そうか!」

悠「痛ぃぃぃっ!!」

ゆうな「お父さん。お電話です」
スッ

悠「この状況で平然と耳に電話をあててんじゃねぇぇぇ!!」

拳二『うるせぇぇぇっ!』

悠「てめぇがうるせぇぇぇ!」

拳二『あぁぁん!!』

悠「あぁぁん?!」

神姫「うるさい」

ギヂッィ!
悠「うぎゃぁぁっ!!」

ゆうな「あ、かき氷いいな」

京「持っていっていいぞ。」

ゆうな「ホント?がりゅーちゃんありがとう」

京「うん。」

ゆうな「ということで、お父さん。自分で電話持って」

悠「この状況でお前はホント平然としてるのがスゲェな」

ゆうな「埃かぶるまで携帯をベッドの下に放置してるお父さんの神経の方がスゲェよ」

悠「……そういえば携帯を久しぶりに見た」

神姫「携帯の意味分かってる?」

悠「スタミナ回復。満腹度回復。」

神姫「携帯食料じゃない」

ゆうな「とりあえず、かき氷はもらっていくね。」

神姫「ひっくり返さないようにしなさいよ」

ゆうな「フラグ?」

神姫「いや、知らない」

京「フラグ?」

悠「っか、このおっさん臭が匂ってきそうな声は拳二か」

拳二『ぶっ飛ばすぞ』

悠「ブッ飛ばされたくないから切るぞ」

拳二『まてやハゲ』

悠「誰だ剥げた!加齢臭!腋臭!腐れ水む……」

神姫「かき氷が不味くなるっ!」

グワシャンッ!!
悠「ぷぎゃっ!!」

神姫「まったく品位を疑うわ」

京「悠お兄ちゃん大丈夫?」

悠「最近掴まれて投げられたり叩きつけられたりバイオの恐怖を体験してる気がする……。だけど、ハッピーエンドの条件は……ハンサムが勝つ事さ……っと、本に書いてあった。」

京「悠がおかしなこと言い始めた」

神姫「普段からだから気にしなくていいわよ」

悠「神はいっている……ここで死ぬ運命ではないと……」

拳二『もしもし?うぉーい、もっしもぉぉしーー?』