ー日常ー街の住人達【7】

ー常春の国エメラダ:ミハイル宮殿ー

チコ「殿下ー!」

ミハイル「こっちなんだ!」

チコ「ベッドの買い主は5倍の値段なら売るそうです!」

ミハイル「なななな!なんというガメつい連中だっ!!」

チコ「欲張りなのは殿下だけじゃないんですねぇ。」

ミハイル「いくら健康のためでもそんな大金が払えるかー!」

ムーン1「じゃあどうするんです?」

ミハイル「よし、最後の手段だ!」

チコ「というと?」

ミハイル「盗もう!」

ムーン1「どうする?」

ムーン2「家来として主人に罪を犯させるわけにはいかない。」

チコ「縄もってきました。」

ということで……縛り上げてミハイル山の木につるし上げました。

ミハイル「コラー!降ろせ!」

ムーン1「ダメです。」

チコ「2.3日ぶら下がって頭を冷やしてください」

ミハイル「くそーっあいつら全員死刑だ!」

ミハイルを放置して帰っていった一向。しかし、反対側から声が聞こえてくる。

「待て!こらっ!」

「わっ!」

ゴッ!という鈍い音がした。

「やった!やっと捕まえたぞ!おや、殿下?」

などと言いながらコートの男が誰かを引きづりながら出てきた。

ミハイル「あっ、エメラダ警察のグルメ警視」

グルメ「ブランコ遊びですかな?」

ミハイル「ちゃうわい!いいから降ろしてくれ!」

縄を解いてもらいミハイルは着地する。

グルメ「指名手配中の男をようやくつかまえましてね。しかし弱ったな。手錠を忘れてきた。殿下、すみませんがこのロープをいただけませんか?」

ミハイル「勝手にしろ」

グルメ「ありがとうございます。代わりと言っては何ですが……ありゃ、こんなものしかない。女房に頼まれたコンパクトですがロープのお礼にどうぞ。」

ミハイル「いや…コンパクトなんかもらっても……。」

グルメ「ほら、きりきり歩け」

指名手配犯「くそぉ…。」

コンパクトをミハイルに押し付けるとグルメ刑部はとっとといってしまう。

すると、今度は上空から飛行機のエンジン音が聞こえて……。

「友軍機だ!なんとか合図するんだ!」

「合図と言われても!」

「さもないと我々は取り残されてしまうぞ!」

ミハイル「……」

そのとき、開け閉めしていたコンパクトが光を反射してチカッっと光った。

「ハッ!少年!そのコンパクトを譲ってくれないか!」

ミハイル「どうぞ」

「ありがとう代わりにこの拳銃をあげよう!」

渡したコンパクトで軍人らしき男は上空に向けてなんとが光を反射させると飛行機からもチカチカと光が点滅する。

「コンパクトでコンタクトに成功した!高台に登るんだ!」
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