ー日常ー街の住人達【6】

ー常春の国エメラダ:宮殿付近ー

気落ちしている二人の前に突如何かがドスンッと音を立てて落ちてきた。

ムーンA22「えっえ?!」

「……」

落ちたものを見ると坊主頭の青年。つまりは人間だ。

ムーンイの66「何者だろう!」

ムーンA22「飛行機から落ちてきたのか!それよりも救急車いや、ここからなら宮殿のが近い連絡を!」

イの66号が携帯を取りだして救急コールする。

ムーンイの66「もしもし宮殿、空からひとが降ってきたんだ!珍しい天気だなんて冗談いってる場合じゃない!頭を打ってるかもしれないから動かせないんだ救急班をよこしてくれ!」

ミハイル「コラァァァーー!」

「「殿下!?」」

ミハイル「先方に行ったらお前たち納期だけじゃなく分量もまちがえてるじゃないかーーー!」

ムーンA22「わーっ殿下話はあと!あれを見てください!」

「……」

チコ「ひと?」

ムーンイの66「空から降ってきたんです」

ミハイル「珍しい天気だな」

ムーンイの66「それ同僚がいいました」

ムーンA22「殿下のギャグにしてはキレがない」

ミハイル「空から人が……フライング……」

チコ「ギャグを考えてる場合じゃないですよね。」


「×○△□!!」

ムーンA22「あっ、気がついた」

坊主の青年「××○□△!!」

チコ「何かいってるけど聞きなれない言葉ですね。」

ミハイル「待て。商談の時はいつも身につけてる超万能翻訳機だ。」

坊主の青年「×△×□」

『×△×□』

チコ「翻訳されませんね」

ミハイル「おかしいな。これはどんな地域のどんな小さな部族の言葉にも対応できるはずだがそれができないとなると……」

チコ「できないとなると?」

ミハイル「アイツの言葉は地球の言語ではないことになる」

チコ「ええっ!?」

ムーンA22「またですか!」

ムーンイの66「宇宙人かなにか知りませんが、なぜエメラダにはしょっちゅう変な存在が現れるんです!」

ミハイル「エメラダがバミューダトライアングルの中にあるからだ!」

チコ「めっちゃ強引ですよね。」

ミハイル「うるさい。翻訳機をテレパシーモードにチェンジ」

坊主の青年「痛い!痛い痛い痛い!」

ミハイル「やかましい!」

坊主の青年「!?」

ミハイル「空から降ってきて身体を強く打ったら痛くて当然だ!」

坊主の青年「痛い……?痛みを感じてる…?ぼく痛みを感じてる!生まれて初めて!あはははははっ!!」

チコ「ええっ…」

ミハイル「何かの病気かでなかったらよっぽど大変な事情があるのか……」
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