ー日常ー街の住人達【6】

ーアメリカ:安ホテルー

軍服A「問答無用!」

爪のような武器で突きつけてくるが、ガーンッと銃声とともに爪の一本が折れた。

ドアの方を見ると今度は黒ずくめの男たちがなだれ込んでくる。

黒服「△○×□!!」

お熊「ロシア語みたいね」

マリア「きっとフィルムを返せといってるんですよ」

お熊「すごいわねロシア語分かるの?」

マリア「カンです」

伯爵「おっとまった。エクセルはわたしのえものだ。邪魔だてすると毒ガスで皆殺しだぞ」

さらにさらに防毒マスクをかぶった伯爵が毒ガスの小型ボンベを片手に入ってくる。

ミハイル「伯爵まで~」

しかし、突然伯爵が持っていた毒ガスのボンベが空中に浮いて消えてしまう。

伯爵「えっ?」

【どけっ!】

不気味な声とともに突然ぼろぼろのローブのようなものをかぶった何者かが現れると男たちは壁ぎわへと吹き飛ばされる。

タマナーニャ「ああっ死せる魔導士マドゥーラ!!」

お熊「あんたいったいどれだけの敵がいるのよ~~」

タマナーニャ「仕事の都合だから仕方ないでしょ」

魔導士【エクセル千年女王の霊廟より盗みし命の首飾りをかえすのじゃ!】

タマナーニャ「これのこと?」

懐から取りだした首飾りは遠目からでも妖しく輝いている。

魔導士【おおそれじゃ!それがあればわしは完全に復活できる!】

タマナーニャ「ふんっ」

なにをするかと思えばおタマは首飾りを床へと叩き付けた。いとも簡単に崩れ壊れてしまう。

同時にうめき声をあげて燃え上がり散っていく魔導士。

【ギャアアアッ!おのれぇっ、わしひとりで魔界へは堕ちぬきさまも道連れに!】

タマナーニャ「キャアアア!」

燃え盛りながら骨と皮だけの腕が伸びてタマナーニャの服を掴むとそのまま魔界へと道連れに消え去ってしまった……。

「「「「…………」」」」

あまりにも意外な結末に伯爵もロシアも呆れて帰っていきました。

で、しばらくしてお熊の夢枕におタマが立ち。

~~

タマナーニャ『魔界って案外暮らしやすいのよ。大魔王に気にいられてけっこう楽しくやってるから心配しないで、お熊の寿命が尽きたらまたこっちで会いましょうじゃーねバイビー』

~~

お熊「って、ことらしいわ」

マリア「なんというか、最後の最後まで訳の分からない妹さんでしたね。」

お熊「ううーん、コメントのしようもないわ。」
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