ー日常ー街の住人達

ー小鳥遊邸:広間ー

悠「よく来たな!おれが小鳥遊悠だ!」

京「うん!知ってるぞ!」

神姫「……」

悠「片方はしっかりと食い気味で片方は心を氷漬けに出来そうな冷ややかな視線……」

神姫「何がしたいのか分からないから。無言で居ただけよ」

悠「特になにがしたいってことはなかったんだけど」

神姫「あぁ、悪ふざけね。悪ふざけ」

悠「二回言われた」

神姫「二回言ってあげたわ」

京「悠も神姫姉も楽しそうで良かった」

悠「楽しいとかではないんだけど……」

神姫「私と話すのは苦痛で不服と?」

悠「いってません!」

楓子「師匠、タオルをどうぞですやよ」

悠「ああ、御苦労。ふぃー……」
わしゃわしゃ

神姫「おっさんね。」

悠「おしぼりで顔ぐらい拭いたって良いじゃない!」

楓子「それはタオルですやよ」

悠「さらに問題ナッシング、うりぃぃぃ!」

神姫「うっとおしいわ……」

駒狸「神姫さん、がりゅーちゃん、いらっしゃいませ。どうぞ、ジュースです」

神姫「待って、なんのジュース?」

駒狸「えっ?オレンジジュースですけど?」

神姫「普通の?」

駒狸「はい、普通に市販されているものです」

神姫「ならいただくわ」

悠「今、警戒したな」

神姫「ド怪しい飲み物は飲みたくないからね」

楓子「飲んだ後は本当に体が軽いですやよ?」

神姫「飲み物くらい気を使わずに飲みたいでしょ」

駒狸「あの……なんの話しですか?」

悠「駒狸さんは気にしなくていいよ。それより冷蔵庫に水羊羹があるからみんなに出してあげてくれ。もちろん、駒狸さんのものな」

駒狸「はい、分かりました。」

悠「……ふー。神姫」

神姫「私は悪くないでしょ」

悠「そうだけども……ぽりぽり」

京「悠、それなに食べてるんだ?」

悠「かぼちゃの種だ。食ってみるか?ほら、あーん」

京「んっ……」

悠「ん?」

京「あ、あ、あーん……///」

悠「ほら」

京「ぽりぽり……んー、おいしい!」

悠「だろ。酒のあてにピーナツとかもいいけどかぼちゃの種とかひまわりの種もイケるんだよ」

神姫「まるでげっ歯類ね」

悠「プリチーだろ」

神姫「……」

パァン!
悠「ぶぇぶっ!?」

神姫「あぁ、ごめん。無意識に殴っちゃったわ」

悠「な、なんでやねん……」

京「ダメだぞ!いくら神姫姉でも悠に手は出させない!」

悠「もうだされたあとですぅ……」

神姫「スキンシップよ」

京「……そう、なのか?」

悠「ちが……」

神姫「……」
ギロッ

悠「スキンシップですはい……」

楓子「いやぁ、それにしてもほれぼれする動きと気迫ですやよ」

悠「お前も感心してんじゃないよ……」

神姫「ふん」
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