ー日常ー街の住人達【6】
ーアメリカ:安ホテルー
お熊「ふんふーん♪」
お熊がご機嫌に雄たけび……もとい鼻歌まじりに歩いているとドサッと分厚い本のようなものが落ちた。
真っ黒な下地にドピンクのハートが散らばった悪趣……もとい奇抜な表紙。
マリア「お熊さん落としましたよ」
お熊「あら、スケジュール帳」
マリア「スケジュール帳?ずいぶん分厚いですね。見てもいいですか?」
お熊「どうぞ」
パラパラとめくるとびっしりと書き込みなどがされている。
マリア「いろんな日付に印がついてますけどこれは」
お熊「記念日よ」
マリア「記念日……記念日がこんなにあるんですか?12月8日に特別大きな花丸がついてますね」
お熊「それは…あたしが初めて女になった記念日よ」
どういう意味だろう聞いてみたいような聞きたくないような……マリアの中で葛藤があったが、聞き流すことを選んだ。
マリア「…こっちの11月9日は?」
お熊「だから女の子がお赤飯をたいてもらった記念日に決まってるじゃない」
マリア「今時そういう風習が残ってるかどうかは別として……」
意味が分からない!っと叫びたい衝動を理性で抑え込んだマリアだった。
お熊「ほかにもあるわよ。初めてブラジャーをつけた記念日とか初めて告白された記念日とか初めてマリモを食べた記念日とか」
マリア「マリモ?というか、もしかして一年中全部が記念日なんじゃないんですか?」
お熊「全部ってことはないけれど、でもこうやって記念日を決めておくと、ああ何年前のこの日にはこんなことがあったんだなあって思いだしてわくわくするのよ。」
マリア「はあ」
お熊「ごめんなさいいくらなんでも乙女チックすぎるかしら、キャッ///」
マリア「キャッ……はいいですが」
12月8日は真珠湾攻撃の日
11月9日は例の水晶の夜の当日
調べたらみんなそんなおかしな日なんじゃないだろうか……。
お熊「おマリちゃんは記念日はないの?」
マリア「あたしですか?あるとしたら四月一日だけですね。」
お熊「まあ、何の日?」
マリア「借金を背負った日です」
お熊「なんとなくわかってたけど。でもそれじゃあ面白くないわ。もっと増やしてみたら?」
マリア「無理に増やすものでもないと思いますが」
と、おマリと奥間さんがこんな会話をしていたころ、彼らが泊まっているホテルからさほど離れていない某所で……
男「これだ」
マリアによく似た女性とマリアの写真を見比べてうなずいた。
お熊「ふんふーん♪」
お熊がご機嫌に雄たけび……もとい鼻歌まじりに歩いているとドサッと分厚い本のようなものが落ちた。
真っ黒な下地にドピンクのハートが散らばった悪趣……もとい奇抜な表紙。
マリア「お熊さん落としましたよ」
お熊「あら、スケジュール帳」
マリア「スケジュール帳?ずいぶん分厚いですね。見てもいいですか?」
お熊「どうぞ」
パラパラとめくるとびっしりと書き込みなどがされている。
マリア「いろんな日付に印がついてますけどこれは」
お熊「記念日よ」
マリア「記念日……記念日がこんなにあるんですか?12月8日に特別大きな花丸がついてますね」
お熊「それは…あたしが初めて女になった記念日よ」
どういう意味だろう聞いてみたいような聞きたくないような……マリアの中で葛藤があったが、聞き流すことを選んだ。
マリア「…こっちの11月9日は?」
お熊「だから女の子がお赤飯をたいてもらった記念日に決まってるじゃない」
マリア「今時そういう風習が残ってるかどうかは別として……」
意味が分からない!っと叫びたい衝動を理性で抑え込んだマリアだった。
お熊「ほかにもあるわよ。初めてブラジャーをつけた記念日とか初めて告白された記念日とか初めてマリモを食べた記念日とか」
マリア「マリモ?というか、もしかして一年中全部が記念日なんじゃないんですか?」
お熊「全部ってことはないけれど、でもこうやって記念日を決めておくと、ああ何年前のこの日にはこんなことがあったんだなあって思いだしてわくわくするのよ。」
マリア「はあ」
お熊「ごめんなさいいくらなんでも乙女チックすぎるかしら、キャッ///」
マリア「キャッ……はいいですが」
12月8日は真珠湾攻撃の日
11月9日は例の水晶の夜の当日
調べたらみんなそんなおかしな日なんじゃないだろうか……。
お熊「おマリちゃんは記念日はないの?」
マリア「あたしですか?あるとしたら四月一日だけですね。」
お熊「まあ、何の日?」
マリア「借金を背負った日です」
お熊「なんとなくわかってたけど。でもそれじゃあ面白くないわ。もっと増やしてみたら?」
マリア「無理に増やすものでもないと思いますが」
と、おマリと奥間さんがこんな会話をしていたころ、彼らが泊まっているホテルからさほど離れていない某所で……
男「これだ」
マリアによく似た女性とマリアの写真を見比べてうなずいた。