ー日常ー街の住人達【6】

ーアメリカ:ホテルー

マリア「うかがいましょうか市長さんとの関係」

お熊「ショーン=コネクリー昔の恋人よ」

マリア「ほーーお」

お熊「以前ある殿方と大恋愛をして、でも結局振られてしまったのあたしをふる殿方が居るなんてきっと信じられないと思うけど」

マリア「その自信はどこから」

お熊「傷ついたあたしは旅に出たは世界中を旅行して最後に辿り着いたのがアルジェリアのカスバ、そこで声をかけられたの」

マリア「えっ、市長さんに?」

お熊「いいえ、ただのナンパよ」

~~

『いい体格してますね。外人部隊に入りませんか?』

~~

マリア「そーいうのナンパっていうんですか?」

お熊「生きる希望を失ってたあたしはもちろん入隊したわ」

マリア「もちろん?」

お熊「その外人部隊で格闘技やトラッキング(追跡術)やサバイバル術を教えていたのが彼だったのあたしたちはひと目で恋に落ちたわ」

マリア「よく相手の気持ちがわかりましたね。」

お熊「あたしを見る目の色が違っていたもの」

マリア「ほとんどの方がお熊さんを見る目は違ってますけどね」

お熊「ぶほほっ、やーねーそんな本当の事」

マリア「すいません、話を続けてください」

お熊「それだけじゃなく他の誰よりもあたしに親切にしてくれたわ。他の人の2倍も3倍も丁寧に指導してくれたの。彼の期待に応えるためにあたしも頑張ったわ。」

マリア「そのころサバイバル術を身につけたわけですか。」

お熊「そんなある日あたしはショーンの兵舎を訪ねていって、思い切って告白したの小さな胸が潰れるかと思ったけど」

マリア「確か脅威が1m30cmじゃなかったかなぁ」

お熊「彼は受け入れてくれてその夜に深い中になったのよ。」

マリア「へー、それは世の中には物好きな、おっと、いやその……」

お熊「ところが次の日、兵舎が敵ゲリラの攻撃を受けて、敵を殲滅した時には彼の姿は消えていたわ。」

マリア「ええっ?」

お熊「その時はどういうことかわからなかったんだけど、今になってわかったわ。彼は記憶喪失になったのよ。きっと砲撃のショックか何かで記憶を失い。ふらふらと彷徨ううち自分の素姓だけは思い出して祖国のアメリカに帰って来て……で、いろいろあって市長に当選したのよ。恋人のあたしの存在を忘れたままね。」

マリア「う~ん……ですが、今も記憶喪失ですよ?」

お熊「だから記憶喪失が癖になってるんだと思うわ。どっちにしても元カレであると同時に戦友でもある彼を苦しめる連中が居ると聞いたら放っては置けない。「戦う乙女」出動よ!」
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