ー日常ー街の住人達【5】
ー常春の国:エメラダ宮殿ー
ミハイル「こらーっ!!大切商談を前になにをグチャグチャくっちゃべってる!」
チコ「商談ってなんです?」
ミハイル「えっ、いってない?」
ムーン1「聞いてません」
ミハイル「あれぇ?もしかしてさっき昼寝した時夢の中で説明したかな」
チコ「まだ朝の10時ですよ」
ムーン1「9時に起きてもう昼寝したんですか」
ミハイル「そんな事はどうでもいい、今度のは大きな商売だ。ブラックだ」
チコ「ブラックユーモアが商売になりますか?」
ミハイル「はん?ブラックユーモアがどうしたって?」
チコ「いえ……(なるわけないか)」
ミハイル「ブラックはブラックでもダイヤモンドだ。ブラックダイヤモンドだ。」
ムーン1「ええっ!」
ムーン2「というとあのブラックダイヤ!?」
ミハイル「うむ」
ムーン3「例のブラックダイヤ!?」
ミハイル「そうだ。」
チコ「問題の」
ミハイル「くどい!!」
ムーン1「エメラダの長いダイヤ産業の歴史の中でただ一個だけ掘りだされたブラックダイヤ。カット後40カラットという極めて大粒の石。漆黒ながら抜群の透明度を持つ世界的な一品であまりに希少価値が高く、ために高価なので今まで売れずに宝物蔵で眠っていたあのダイヤですか。」
ミハイル「その通り。知ってると思うが、ブラックダイヤでもっとも有名なのは「コルロフノワール」だ。以前は「ブラックオルロフ」と呼ばれていた88カラットのまさしく世界最高の黒ダイヤ。何しろこの石はロシアの貴族だったオルロフ伯爵が(公爵だったかな)エカテリーナ二世の(ちがったかな)とりあえず女帝の寵愛を取り戻すために私財をはたいて購入し献上したといういわくつきの名品だ。」
チコ「はぁ」
ミハイル「ただ現在はその名も『コルロフ』という宝石商の看板になっているので売り買いできる代物ではない。」
ムーン1「そこで我が国の黒ダイヤに白羽が立ったと」
ミハイル「まぁ、詳しい経緯は知らんがコルロフノワールをのぞけば世界一見事な黒ダイヤがエメラダにあるとき気付け打診してきたらしい。なにしろ金に糸目はつけないといってるらしいからな。数十億の商いになるぞ。」
チコ「凄いですね。買い手は中東の石油王ですか?」
ミハイル「いや、日本人だ」
「「「えっ」」」
チコ「日本にそんな富豪がいますか?」
ミハイル「こらこら、日本のお金持ち様に失礼だぞ。」
ミハイル「こらーっ!!大切商談を前になにをグチャグチャくっちゃべってる!」
チコ「商談ってなんです?」
ミハイル「えっ、いってない?」
ムーン1「聞いてません」
ミハイル「あれぇ?もしかしてさっき昼寝した時夢の中で説明したかな」
チコ「まだ朝の10時ですよ」
ムーン1「9時に起きてもう昼寝したんですか」
ミハイル「そんな事はどうでもいい、今度のは大きな商売だ。ブラックだ」
チコ「ブラックユーモアが商売になりますか?」
ミハイル「はん?ブラックユーモアがどうしたって?」
チコ「いえ……(なるわけないか)」
ミハイル「ブラックはブラックでもダイヤモンドだ。ブラックダイヤモンドだ。」
ムーン1「ええっ!」
ムーン2「というとあのブラックダイヤ!?」
ミハイル「うむ」
ムーン3「例のブラックダイヤ!?」
ミハイル「そうだ。」
チコ「問題の」
ミハイル「くどい!!」
ムーン1「エメラダの長いダイヤ産業の歴史の中でただ一個だけ掘りだされたブラックダイヤ。カット後40カラットという極めて大粒の石。漆黒ながら抜群の透明度を持つ世界的な一品であまりに希少価値が高く、ために高価なので今まで売れずに宝物蔵で眠っていたあのダイヤですか。」
ミハイル「その通り。知ってると思うが、ブラックダイヤでもっとも有名なのは「コルロフノワール」だ。以前は「ブラックオルロフ」と呼ばれていた88カラットのまさしく世界最高の黒ダイヤ。何しろこの石はロシアの貴族だったオルロフ伯爵が(公爵だったかな)エカテリーナ二世の(ちがったかな)とりあえず女帝の寵愛を取り戻すために私財をはたいて購入し献上したといういわくつきの名品だ。」
チコ「はぁ」
ミハイル「ただ現在はその名も『コルロフ』という宝石商の看板になっているので売り買いできる代物ではない。」
ムーン1「そこで我が国の黒ダイヤに白羽が立ったと」
ミハイル「まぁ、詳しい経緯は知らんがコルロフノワールをのぞけば世界一見事な黒ダイヤがエメラダにあるとき気付け打診してきたらしい。なにしろ金に糸目はつけないといってるらしいからな。数十億の商いになるぞ。」
チコ「凄いですね。買い手は中東の石油王ですか?」
ミハイル「いや、日本人だ」
「「「えっ」」」
チコ「日本にそんな富豪がいますか?」
ミハイル「こらこら、日本のお金持ち様に失礼だぞ。」