ー日常ー街の住人達【5】

ー常春の国:エメラダー

ミハイル「しかし、なんでうちの国には奇妙な来客が多いんだ」

チコ「国王が一番奇妙だからじゃないですか」

ミハイル「ええい!やかましい!貧乏神なんぞにこられてたまるか!ムーン総出で食い止めろ!」

ムーン1「どうしろというんです。」

ミハイル「港や空港や街道筋を見張って怪しい奴が来たらボコボコにして追い返すんだ!」


~~


ーエメラダ:街道筋ー

ムーン50「というわけで宮殿への道を見張ってるわけだけど」

ムーン51「なんだかたよりない話だよなぁ」

ムーン50「だいたい貧乏神ってどんな格好してるんだ」

ムーン52「うーん、貧乏そうな格好?」

ムーン50「そんな奴、ごろごろいるぞ。俺達とか」

ムーン51「それは言っちゃダメだ」

ムーン50「あれ……」

人の気配を感じ、ムーンのひとりが街道筋の先を眺めると、痩せこけた体で顔色は青ざめた薄汚れた老人が杖を突きながら歩いてきている。

要するにこれでもかってぐらい貧乏神スタイル。

ムーン51「ウソっ」

ムーン52「マジ」

ムーン50「これぞ貧乏神ドンピシャリというスタイルだ。」

ムーン51「分かりやすいなぁ」

ムーン52「ありがとうございます」

貧乏神(?)「うん?なにがじゃ」

ムーン50「分かりやすいスタイルで来ていただいて」

貧乏神(?)「どういうことじゃ」

「「「こういうことじゃー!」」」

貧乏神(?)『ギャーーー!』

三人のムーンは文字通り貧乏神を袋叩きにする。

ムーン2「あっ!お前たちなにをしている!そちらは百カラットのダイヤをお買いにみえられた、大富豪のゼニアマール様だぞ!」

「「「え゜っ!?」」」


~~


ミハイル「ゼニアマール氏をボコボコにしたー!?」

ムーン2「手当をしたうえで殴りかかった連中が頭を床にめり込ませんばかりに土下座して謝罪していますがどうなるかわかりません。」

ミハイル「もし氏が怒って帰りでもしたら、その連中は獄門はりつけのうえ、電気椅子とガス室に送ってさらに生きたまま生皮をはいでやるっ!!」

チコ「設定に無理がありますがお気持ちは分かります。」

ムーン50「やれやれ」

ミハイル「きさまら首をちょん切ったうえ、猛毒を飲ませて、さらにカンチョーして手足をバラバラに……」

ムーン50「許してもらいましたよ」

ミハイル「最後にこえだめにぶちこんで……は?」
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