ー日常ー街の住人達【5】

ー常春の国:エメラダー

翌日…さっそくリダイヤルする、ミハイル。

ピポパペプピパプ♪
パペプピペポパポ♪

パーパパッパー♪
パーパパッパー♪

パパパパポペプピパー♪

ミハイル「長すぎるわ!」

『もしもし』

ミハイル「もしもし、どちらの朝さんでしょう」

『……また君か』

ミハイル「また僕です」

『もしかしたら君はふだんも周りからやっかいな奴だと思われてないか?』

ミハイル「おかげさまで部下から歩く厄介、生きてる災厄と呼ばれておおいに敬遠されてますよ。って、大きなお世話だ!」

『ああ…ほんとに厄介な…。で、その歩く厄介生きてる災厄動くめんどうが何のようだ』

ミハイル「めんどうは言われてませんがどこのどういう朝さんなのかはっきりさせたくて」

『だから朝だ!』

ミハイル「あっ、朝田さんでしたか」

『朝昼夜の朝!!』

ミハイル「ほーほーほー言いましたね。いっちゃいましたね。自分が文字通りの朝だと、朝そのものであると」

『そうだ!』

ミハイル「証拠は?」

『証拠!?』

ミハイル「自分が自分であることを証明するのは意外に難しいんですよ」

『毎日夜が明けるだろう』

ミハイル「そりゃあ」

『わたしが存在する証拠だ!わたしが自分の仕事を頑張って夜をどかさなければ永遠に夜は空けないのだ!』

ガチャン!つーつー……

ミハイル「うまく逃げられた気がする。地下のマザーコンピューター!」

MC【ハイ】

ミハイル「さっき指令した通り今の会話を録音したろうな」

MC【然リ】

ミハイル「さっそく解析しろ。何処の国の何処の地域に相手がいるか。また相手の話や喋り方、あるいは訛りなどから国籍や身体的特徴を可能な限り類推するのだ。」

MC【……当該電話番号ハ地球上ニハ存在シナイ】

ミハイル「……宇宙ステーション化どこかにいるのか?」

MC【然ラズ番号ソノモノガ存在シテイナイ】

ミハイル「え?え?声からわかることは?」

MC【人間ノ発スル音声デハナイ】

ミハイル「なんだと!?それじゃ妖怪か宇宙人か!」

MC【アラユル意味デノ生命体ノ音声デハナイ】

ミハイル「えええっ!機械か!」

MC【機械音声デモナイ】

ミハイル「じゃあなんなんだ!」

MC【でーた不足】

ミハイル「マザーコンピューターがデータ不足だと?!」

MC【然リ】

ミハイル「むむむっ!」
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