ー日常ー街の住人達【4】

ー古城:VIPルーム(仮)ー

ムーン1「なにをおっしゃられているのか。お食事の給仕をさせていただくのに、いちいち逆立ちなんかいたしませんよ」

エンドレス「それもそうだな。おかしいなやっぱり疲れてるのかな」

ムーン1「当ホテル自慢の料理でございます。」

ドームカバーが外されると皿に盛られているのは腐った内臓のようなもの。

エンドレス「なんだそれは!」

ムーン1「は?」

ドームカバーを戻してエンドレス号の方を見るコンシェルジュやくのムーン1号。

エンドレス「こんどは気のせいじゃない!たしかに見た!このホテルじゃ客に腐った動物の内臓みたいなものを食わせるのか!」

ムーン1「なんのことです?」

再びドームカバーを外すと、ホカホカと湯気の立つステーキが皿に乗っていた。

エンドレス「?!」

ムーン1「最高級のTボーンステーキですがお気に召しませんか?」

エンドレス「えっえっえっ?!」


~~


チコ「今のは?」

ミハイル「いわゆるひとつのダブパンだ」

チコ「だぶぱん?」

ミハイル「マジシャンが良くやるだろう。お更に火をつけていったん蓋をしめて、改めて開けると花が咲いたり、ハトが飛び出したりするやつ。」

チコ「はい」

ミハイル「それに使うのがフタが二重になってるダブパンだ。マジックの道具も使い方次第でホラーに応用できるという事だ。」

チコ「なるほど」

ミハイル「さあ続けてドンドン行くぞ額縁から飛び出す生首に奇妙な影、ウジ虫ベッドにとどめが糸こんにゃく地獄」

チコ「糸こんにゃく?」

ムーン2「役者の用はいいか?」

ミハイル「役者?」

「「「はーい」」」

っと、出てきたのは黒いマントに牙の生えた吸血鬼っぽい格好の男とまるっきり着ぐるみに犬マスクの男と頭にボルト飾りをつけた男が登場した。

ミハイル「なんだこれは」

ムーン2「見てわかりませんか?ドラキュラに狼男にフランケンシュタイン」

チコ「かなり安めのコスプレ感がありますね……。」

ミハイル「見ればわかる。狼男はビミョーだが」

ムーン2「わかってるなら聞かないでください。」

ミハイル「こいつらをどうするつもりか聞いてるんだ!」

ムーン3「いやだなぁ、決まってるじゃありませんか。はっはっは」

ムーン2「登場させるんです」

ミハイル「ホントにわかりきったことをコイツらは……」
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