ー日常ー街の住人達【4】

ー常春の国:エメラダー

ミハイル「とはいうもののーーー!」

チコ「きゃっ!」

ミハイル「エメラダさんの美味しい海産物や大人気のダイヤ堀り体験ツアーにいつまでもたよってるわけにはいかない!常に新しいアトラクションを提供していかないと客足は遠のいてしまう!そこでお城だ!」

ムーン1「あ、本題に戻った」

ミハイル「名付けて「ホラーキャッスル」」

チコ「……」
ムーン1「……」

ムーン2「ああ、ホラ吹き大会でもやりますか。」

ミハイル「そうだ!かの有名なホラ吹き男爵の偉業にちなんで……って、誰が実在したミュンハウゼン男爵を題材にした18世紀ドイツの古典文学の話をしている!」
ボコッ!ボコッ!
ムーン2「殴りながらうんちく語るのやめて欲しいなぁ……」

チコ「タフだなぁ」

ミハイル「僕が言いたいのはだな!」

ムーン2「わかってまんがな」

チコ「まんがな?」

ムーン2「ホーンでデットなマンションみたいなものでしょ?」

ミハイル「え?」

チコ「え?」

ミハイル「誰か僕のアイデアを真似した奴がいるのか」

ムーン2「向こうがさきでんがな」

ミハイル「まんがなもでんがなもやめろ」

チコ「要するに西洋風お化け屋敷」

ミハイル「はやくいえばそうだ。」

チコ「おそくいってもそうです」

ムーン1「なるほど、古いお城を買い取って解体してエメラダに運び。そこに仕掛けを施してお化け屋敷に仕立て上げる。」

ミハイル「ひとばん13人限定のホラーキャッスル宿泊怖いもの見たさ体験ツアー」

チコ「宿泊タイプですか。」

ミハイル「夜の間中こわい現象が続くんだ。売れると思わんか?」

チコ「うーん、いいかもしれないですね」

ムーン1「お化け屋敷に泊まり込むってのは新機軸だな」

チコ「殿下のアイデアとしてはまともで観光の新しい目玉になりそうなきがします。ただ」

ミハイル「ただ?」

チコ「お城を解体して運搬してまた組み立てるとなるとものすごくお金がかかりますよ」

ミハイル「ノープロブレム。反重力装置を使って城を丸ごと持ってくるんだ。」

ムーン2「でたっ「やっかいなことはSFネタで解決」バージョン」

ミハイル「SFのいみを分かってるのか?」

ムーン2「サイエンスフィクション」

ミハイル「違う。少し不思議だ」

チコ「なにいってるんですか?」

ミハイル「うるさい!さっさと準備しろ!!」
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