ー日常ー街の住人達【4】

ー東京:羽田空港ー

チコ「んーーーはーーー、久々の日本ーーー!」

ミハイル「子供じゃないんだから騒ぐんじゃない」

チコ「っていう、言わせてもらいますけどね!!」

ミハイル「なんだ」

チコ「私は日本生まれの日本育ちなんです!こうやって久々ーっていう方がおかしいんですよ!」

ミハイル「おかしけりゃ笑え」

チコ「あっはっはっ!って、違う!」

ミハイル「だから騒ぐな貧乏人」

チコ「ぶっ飛ばすぞ!!」

ミハイル「あ、おい、こっちだ」

マリア「ああ、どうもどうも」

チコ「マリアちゃん」

ミハイル「急に色々と頼んで悪かったな」

マリア「出来ることであるなら、お金さえもらえればやるのが家政婦ですから。」

チコ「家政婦ってそういうんだっけ……って、頼み事?」

マリア「はい。あれ、聞いてないんですか?」

チコ「まったく」

ミハイル「説明するのを忘れていただけだ。気にするな。」

チコ「気にしろっ!!」

マリア「では、説明しながら行きましょうか」


~~


チコ「殿下のお婆さんが日本にいる?」

ミハイル「うむ。僕の父、つまり亡くなったミハイル七世の母。昔はアメリカに住んでいたのだが、あるときから日本にうつってな。」

チコ「なんでまた?」

ミハイル「ばあ様はもともと日本で生まれたんだ。」

チコ「え、日本人?」

ミハイル「いいや、生まれたのが日本でそだったのはエメラダ、そこから諸国漫遊というか色々とあって最終的には産まれた日本で死んで葬儀はアメリカでして骨はエメラダに埋めて欲しいといっている」

チコ「は、はぁ……ちなみに何してる人なんですか?」

ミハイル「ひと言でいうなら「博士」だな。僕にロボット技術を教えてくれたのもばあ様だ。一時はNASAとかにもいたんだが、もっと自分が楽しむために研究がしたくなって除籍して、後の人生を楽しむために日本に拠点を構えたんだが…………」

マリア「その研究所が大火事になって何もかも灰になった」

チコ「はい?」

ミハイル「つまらんシャレを言うな!」

チコ「そうじゃないですよ!!」

マリア「けど、研究所が火事になってよく無事でしたね。」

ミハイル「うむ。」

チコ「でも、全部火事になって今は?」

マリア「私の方でホテルとかを用意してそこに泊まってもらってます。」

ミハイル「その辺りの事を頼んでおいたんだ。どこかに監禁……泊まってもらわないとダメだからな。」

チコ「今、監禁て……」

ミハイル「どこのホテルだ?」

チコ「あそこのグランドホテルのスィートルームです。」
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