ー日常ー街の住人達【4】

ー常春の国:エメラダ宮殿ー

ミハイル「んー……」

ガヤガヤ、ガヤガヤ
子供A「ここが宮殿かぁ」

子供B「広いなぁ。立派だなぁ。」

ミハイル「なんだ、あの子供たちは?」

チコ「えっ?」

ミハイル「えっ?」

チコ「昨日説明したでしょう。」

ミハイル「なんだっけ?」

チコ「エメラダ小学校の児童たちですよ。社会科の宮殿見学です。」

ミハイル「ああそうか。」

子供A「おい見ろ。ミハイル殿下だ!」

子供C「国王さまだ!」

子供B「うわさ通り、なんて美少年なんだろう」

ざわざわ、ざわざわ

ミハイル「ニマァ。おい、皆さんにジュースをおだししろ。」

ムーン1「はっ」

子供D「うわさ通りすごいオーラだ」
子供E「神々しいくらいだ」
ワイワイ

ミハイル「なんというか、エメラダ小学校の子供たちは実に素直な良い子がそろっているな。ジュースのついでにケーキもおだししろ。」

ムーン1「はあ」

子供F「そこらへんのアイドルなんかよりずっとカッコいいなー」
子供G「あこがれちゃうなー」
ガヤガヤ

ミハイル「おーい!皆さんにとっておきのヨーカンをめしあがっていただけ!」

「「「(うわさ通りおだてにのりやすいなぁ)」」」

アラン「ミハイル殿下、初めましてエメラダ小学校児童会長のアラン=ラッドです。両親や先生、まわりの大人たちも殿下のような名君がいてくださるからエメラダ国民は安心して暮らせるのだと口をそろえていっています。」

ミハイル「いやいやいやいや。国民諸君が勤勉だからエメラダは安泰なのだよ。僕の力などではないよ。」

アラン「大人物ほど謙虚なのですね。」

子供A「何を食べたらそんなえらい人になれるんだろう」

子供B「知りたいものだ」

アラン「殿下、みんな偉大な王様がどんな食事をなさっているのか知りたがっています。」

ミハイル「えっ?よかったらみんな夕食を食べていくかい?」

「「「わーーっ、やったーー!」」」

マリア「いいんですか?」

ミハイル「ハッハッハ、僕は偉大な。い・だ・いな王様だからな!料理番に伝えろ。今夜大広間で夕食会だ。いつもより」

ムーン1「はっ」


~~


チコ「はーい、みんな、今日はビッフェ形式なので。好きな物をとって食べてくださいね。」

「「「わー、すごーい!」」」

「「ごちそうだー!」」

ミハイル「よかった。みんな喜んでくれている。」
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