ー日常ー街の住人達

ー小鳥遊邸:広間ー

真桜「ちっ、なんでこんなに客が居やがるなの」

海「遊びに来ただけやし。文句言われる筋合い無いで」

真桜「食事の準備をしているのは真桜なの。お前には食わさなくてもいいんだぞなの」

海「なにおー!」

星凪「あわわわっ!」

悠「はいはい、ケンカ……」

海「奥さん気取りか!」

真桜「気取りじゃなくて奥さんなの。立場をわきまえろなの」

悠「いや、違うし。」

海「うちが幼な妻に決まっとるやろ!」

悠「決まってねーし、だいたい自分で幼な妻とかいうんじゃねーよ」

しゅり「……」

翡翠「…はむはむ…」

駒狸「カレーの辛さ大丈夫ですか?」

しゅり「あ、はい。とても美味しいです」

駒狸「それは良かった。っといっても、カレーを作ったのは悠さんですけどね」

しゅり「そうなんですか」

駒狸「はい、そうなんです。翡翠ちゃんはどう?」

翡翠「…さらだおいしい…」

駒狸「お野菜大好きでエライですね。」

翡翠「…えへっ…」

悠「ったく、あいつらは……悪いな。騒がしくて」

しゅり「いえ、服にしてもご飯にしてもありがとうございます。」

翡翠「…んっ、おねーさん、のみものとって…」

しゅり「はい、どうぞ」

翡翠「…ありがとう…」

悠「アンタ礼儀ただしいなぁ。いいんだけど、もっとフランクでいいぞ。」

しゅり「でも、センパイですし」

星凪「あ、す、すみません。そこのドレッシングとって……も、もらえますか?」

しゅり「しそドレッシング?それともゴマ?」

星凪「ええと、ふ、フレンチドレッシングで…」

しゅり「はい。」

星凪「ありがとうございます」

真桜「先輩といってもただ少し生まれてくるのが早かっただけのことなの。そもそも平気でサボって帰っていくやつを敬う必要はないなの」

悠「おいおい、何も言い返せないだろ」

真桜「正論かつ至極真っ当な事しか言ってないからななの」

しゅり「しっかりしてる娘……」

悠「真桜は頭がいいっか、飛び級生だからな大学卒業学歴だから一応社会人だ」

しゅり「……ええっ?!」

真桜「専業主婦なの」

海「へっ!」

真桜「お前、デスソースぶっかけてやるから待ってろなの」

海「やめんかいっ!」

悠「……まぁ、見た目は子供中身は三十代と思ってくれたらいい」

しゅり「中身濃いですね」

悠「面白い返答できる人だな」

海「しゅーちゃん、そこの福神漬とってー」

しゅり「このくらいでいい?」

海「おおきにー」

悠「……なんかアンタ」

しゅり「はい?」

悠「いや、いいや。」

しゅり「?」

真桜「…………」

駒狸「どうかしましたか?」

真桜「いや、何かあの大きな客……つい用事をいいたくなる顔してるなの」

駒狸「えっ?なにか用事あるんですか?」

真桜「ない、けど、なにか頼みたくなったなの」

駒狸「不思議ですね」

真桜「不思議なの」
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