ｰ池袋:三日月ｰ

悠「ここだ。」

マリア「へぇ、何か隠れ家的なお店ですね。」

雲水「やっぱりここを選んだな」

悠「ん?」

道玄「やはりこの時期は熱燗に限る」

東「ききっ、いやいや、ぬる癇くらいがいいっぜ。おなごの体温と同じぐらいのな。なぁ、姫さん?」
スッ
ペシッ
神姫「私はビール一択です。あと、太ももに手を乗せようとしないでください。」

灯「お父さん、ダメですよ?」

悠「既にカオス」

凛「いらっしゃいませ。」

悠「どもっす。ちょっとコイツに良いもの食べさせてやってください」

マリア「いいものでなくてもいいんで美味しいものをたくさん食べさせてください!!」

凛「あらあら、それは頑張らないと」

雲水「がははっ。おう、食え、じゃんじゃん食え」

道玄「来たか」

雲水「おう、小僧を捕まえるのにちっと時間かかってな」

神姫「マリアも一緒なの?」

悠「なりゆきでな。」

灯「お知合いですか?」

悠「最近知り合った苦労人だ」

恵瑠「私もちょー苦労しててー」

悠「お前の苦労なんてマリアにくらべたら100憶分の1だと思うぞ」

恵瑠「なんですかそれ!」

悠「いってやれ、ついでに皆に自己紹介」

マリア「うわっ、うっま!なにこのお通し!うっまー!」

神姫「聞いてないわね。」

悠「あの性格は嫌いじゃない。しかし、無視されると悲しいな」
ぽいっ、ちゃりん!
マリア「お金!!」
バッ!

灯「すっごい反応…」

恵瑠「ドン引き……」

悠「ほら、100円やるから自己紹介」

マリア「えー、そんな悪いですよ。自己紹介ぐらいでお金もらえるなんて」

悠「じやあ、いらないんだな」

マリア「ありがとうございます。いただきます。」

神姫「がめつさが頭角を現しだしたわねぇ……」

マリア「ええ、ご紹介にあずかりました。夢前マリアでございます。お気軽におマリとお呼びください」

東「おマリちゃーん♪」

マリア「はーい♪」

悠「おい、あのジジイ、ノリノリだぞ」

雲水「まぁ、あいつはいつもあんな感じだ」

灯「なにに苦労されているんですか?」

マリア「はい、借金があります。100憶ほど」

「「「「……」」」」

悠「マジだぞ」

神姫「マジみたいよ」

道玄「……100憶とは豪気だな」

雲水「100憶か……さすがに見たことねぇな」

凛「私も100憶だなんて額はテレビでしか聞かないわねぇ」

恵瑠「いやいや!ありえないっしょ!!」

悠「お前もう、100憶持ちネタにしろ」

マリア「既になってます」

神姫「コラコラ」