ー日常ー街の住人達【4】
ー若社長邸宅:室内ー
奥さま「教えてあげましょうか、その理由を!」
マリア「はい!」
奥さま「あれは3年前、娘が生まれた時……」
~~
社長『名前をどうしようか』
奥さま『珠世(たまよ)がいいわ。珠のような心をもって世の中を渡っていけるように』
次の日…
大奥さま『出生届けを出してきましたよ』
【命名珠子(たまこ)】
奥さま『お義母さまこれは!?』
大奥さま『やっぱり女の子の名前には「子」がつかなくちゃね。だから珠子にしました』
~~
奥さま「勝手に名前を変えたのよ!!」
マリア「うわぉ……一度届け出た名前は変更できませんからね。」
奥さま「そうなのよ!それ以来、幼稚園でも!」
ママ友『珠子ちゃんのお母さま』
同級生『珠子ちゃんママ』
奥さま「そういわれるたびにあたしがどんなにはらわたの煮えかえる思いをしているか!!」
マリア「あ、買い出しに行かなくちゃ!失礼します!……あービックリした、これは根が深いわね」
ジリリリン!
おヨネ「あ、おマリちゃん、ちょっと電話に出て頂戴」
マリア「はい、もしもし」
秘書『もしもし、秘書のものですが社長が資料を自宅にお忘れになられて私これから取りに……』
マリア「あ、なら届けますわ。どんな封筒でしょうか?」
秘書『えっ届けてくださる?社名の入ったグレイの封筒ですからすぐにわかると思いますが……』
ー昭和商事ー
マリア「どーもー、届けに参りました」
秘書「?!ジェット機にでも乗っていらしたの?」
マリア「まさか、だんな様は?」
秘書「上海経済特区を牛耳る金財閥(きんざいばつ)の総帥、金大人とご商談中です」
マリア「キンタイジン……。秘書さん、ちょっとこちらを」
フシュッ…
秘書「あら、なにかいいかぉっ……くぅくぅっ」
マリア「……護身用にいただいた小型催眠スプレーの効果すごっ!じゃなくて、金大人のデータは……」
~~
コンコン
社長「開いているよ」
マリア「旦那様、資料をお持ちしましたわ」
社長「え?(家政婦がなぜここに……?)」
マリア「金大人、お初にお目にかかります。伺いますと男のお孫様が間もなく五歳におなりだとかひと際おめでとうございます。」
金大人「よく知ってネ。アリガトアル」
マリア「つきましてはこちらの社長様には可愛い三歳のお嬢様がいらっしゃいまして、もし二人が結婚とゆ~ことになればご両所の繁栄はますます盤石のものとなりましょう。」
社長「なっ!(おい、何を失礼なことを言ってるんだ!大人は中国経済界の大立て者だぞ!)」
マリア「大丈夫ですよ。その大物がわざわざ自分から商談に来てるという事は社長の手腕を買ってるという証拠ですよ」
金大人「いいアイデアアル」
マリア「ほらね」
金大人「わが国では血縁を大切にするヨ。お嬢さんを一族に迎えて有能な貴兄(あなた)と姻戚関係になるのは喜ばしいことアル。いずれお見合いさせるよろしいアル」
社長「はっ、それはもう私としましても願ったりで……(家政婦うまく話を持ってたな……あれ?いない??)」
奥さま「教えてあげましょうか、その理由を!」
マリア「はい!」
奥さま「あれは3年前、娘が生まれた時……」
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社長『名前をどうしようか』
奥さま『珠世(たまよ)がいいわ。珠のような心をもって世の中を渡っていけるように』
次の日…
大奥さま『出生届けを出してきましたよ』
【命名珠子(たまこ)】
奥さま『お義母さまこれは!?』
大奥さま『やっぱり女の子の名前には「子」がつかなくちゃね。だから珠子にしました』
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奥さま「勝手に名前を変えたのよ!!」
マリア「うわぉ……一度届け出た名前は変更できませんからね。」
奥さま「そうなのよ!それ以来、幼稚園でも!」
ママ友『珠子ちゃんのお母さま』
同級生『珠子ちゃんママ』
奥さま「そういわれるたびにあたしがどんなにはらわたの煮えかえる思いをしているか!!」
マリア「あ、買い出しに行かなくちゃ!失礼します!……あービックリした、これは根が深いわね」
ジリリリン!
おヨネ「あ、おマリちゃん、ちょっと電話に出て頂戴」
マリア「はい、もしもし」
秘書『もしもし、秘書のものですが社長が資料を自宅にお忘れになられて私これから取りに……』
マリア「あ、なら届けますわ。どんな封筒でしょうか?」
秘書『えっ届けてくださる?社名の入ったグレイの封筒ですからすぐにわかると思いますが……』
ー昭和商事ー
マリア「どーもー、届けに参りました」
秘書「?!ジェット機にでも乗っていらしたの?」
マリア「まさか、だんな様は?」
秘書「上海経済特区を牛耳る金財閥(きんざいばつ)の総帥、金大人とご商談中です」
マリア「キンタイジン……。秘書さん、ちょっとこちらを」
フシュッ…
秘書「あら、なにかいいかぉっ……くぅくぅっ」
マリア「……護身用にいただいた小型催眠スプレーの効果すごっ!じゃなくて、金大人のデータは……」
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コンコン
社長「開いているよ」
マリア「旦那様、資料をお持ちしましたわ」
社長「え?(家政婦がなぜここに……?)」
マリア「金大人、お初にお目にかかります。伺いますと男のお孫様が間もなく五歳におなりだとかひと際おめでとうございます。」
金大人「よく知ってネ。アリガトアル」
マリア「つきましてはこちらの社長様には可愛い三歳のお嬢様がいらっしゃいまして、もし二人が結婚とゆ~ことになればご両所の繁栄はますます盤石のものとなりましょう。」
社長「なっ!(おい、何を失礼なことを言ってるんだ!大人は中国経済界の大立て者だぞ!)」
マリア「大丈夫ですよ。その大物がわざわざ自分から商談に来てるという事は社長の手腕を買ってるという証拠ですよ」
金大人「いいアイデアアル」
マリア「ほらね」
金大人「わが国では血縁を大切にするヨ。お嬢さんを一族に迎えて有能な貴兄(あなた)と姻戚関係になるのは喜ばしいことアル。いずれお見合いさせるよろしいアル」
社長「はっ、それはもう私としましても願ったりで……(家政婦うまく話を持ってたな……あれ?いない??)」