ー日常ー街の住人達【4】

ー小鳥遊邸:広間ー

悠「ふー……眠たい」

駒狸「お茶どうぞ」

悠「どうも。」

駒狸「眠たいですか?」

悠「しっかり寝てるはずなのにな」

駒狸「そう仰いますけど、昼夜逆転してますからね」

悠「てへへ。この数日は深夜にいい番組しててね」

後楽「まぁ、テレビ三昧でもいいよな。正月三が日は」

悠「狸鍋」

後楽「正月早々物騒」

恋「というより、こいつの肉なんぞ食いたくない」

悠「恋が珍しく正しいことを言ってる」

恋「恋のいう事は大抵正しいわ!!」

ゆうな「狸肉って美味しくないの?」

悠「旨い肉とマズい肉の見極め方を教えてやろうか」

ゆえ「そんなのあるの……?」

悠「ある。ただし、おれの持論だけどな」

ゆうな「教えて」

悠「養殖されてないかされてるか」

ゆうな「……ん?」

悠「つまり牛や豚。上手い肉は養殖繁殖される。」

駒狸「なるほど……確かに一理あるかも知れませんね。」

恋「あるのか?!」

駒狸「例えばですけど、海外ではワニを養殖している牧場があります。」

ゆえ「わにぼくじょう……」

駒狸「わに革製品とわに肉。つまり美味しいお肉であるわけです。」

悠「そういこと狸や狐がうまかったら養殖されてるだろ」

後楽「ふーむ、なるほど」

ゆうな「たんに肉がとれる量が少ないだけじゃない?」

悠「まぁ、それもあるだろうけど、本気で食うつもりなら品種改良してデカい個体作るだろ」

ゆうな「ほうほう」

駒狸「鶏はサイズが小さくても養殖されてますし」

悠「以上のことを踏まえて……旨い肉は増やされる。マズい肉は増やされない。QED」

後楽「なんでこんな話してるんだろうな」

悠「お前はアレだな八つ裂きでいいな」

後楽「いやー、困るわぁ」

真桜「食っちゃねしてねーで働けなの」

悠「言われてるぞ」

後楽「っし、働きにいってくる。」

悠「……」

真桜「……どこにか言ってみろ」

後楽「競馬」

悠「どう思う?」

真桜「死ねばいいのになの。」

後楽「大丈夫だ。新年だから一発デカいのが当たる。」

悠「……恋」

恋「なんじゃ」

悠「アレについてって幸運パワーでせめてマイナスが出ないようにしてきてくれないかな」

恋「無理じゃ」

悠「どいつもこいつも……」

恋「ここで恋に当たるのはおかしいじゃろうが!!」

悠「駒狸さん、餅焼いてきて」

駒狸「はーい」
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