ー日常ー街の住人達【4】

ーロンドン:銀行裏ー

矛を数度振るうと分厚い壁が細切れになってたしまう。

ネオン「銀行の大金庫室の壁がバターの用にキレる恐るべき代物だ。何をしている、早く金を運び出せ」

大柄の男「あ…はい」

そのころ、外の車の前で長身の男は電話をかけていた。

長身の男「……」
プルルル

長男『もしもし?』

ポロ「あ、ポロです。実は……」

長男『なんだ?え?ネオンが第三銀行を襲ってる!!』

ポロ「なんでも切り刻んでしまう矛を手に入れましてね。いや、それはどうでもいいんですが、とにかく、ぼっちゃまはボスたちに一人前の男として認めて欲しくてこんなことをしでかしたんです。このまま暴走を続けたらえらいことになるのは明らかだしかといって、ぼっちゃまの気持ちも分かるし……お守り役としてどうしたらいいのか」

長男『えらいことをやってくれたな……。わかった、高跳びの用意をさせとくからすぐ屋敷に戻れ、それからネオンに気付かれんようにその矛とやらを取り上げろ、そして後で私たちに渡せ』

ポロ「なぜ?」

長男『なぜってそんなオモチャを子供に預けて置いたら危険だろうが、それに銀行強盗の物的証拠にもなる。』

ポロ「わかりました」

長男『急げよ、途中で捕まるようなドジは踏むな』



~~

ー常春の国:エメラダ宮殿ー

ミハイル「盾は!」

ムーン1「ここに!」
サッ
【籠手】

ミハイル「ぶち殺すぞ貴様!!」

ムーン1「じょ、冗談です!ちゃんとお持ちしました!」

チコ「だけどどうするんです?ロンドンまで行くにしても飛行機が……」

ミハイル「飛行機なんぞ使ってられるか!流星号をつかう!!」

チコ「流星号?」

ミハイル「僕が開発した魔法の絨毯型超高速機だ!」

チコ「……は?」

ミハイル「いいから乗れ!」
ガシッ!
チコ「ちょっ、きゃーーーー!」

バビュン!!

ミハイル「急げー!」

チコ「キャー!キャーー!」

ミハイル「盾は同素材で出来てるから近くによると共鳴するのだ!それをたよりに矛を探すのだ!流星号いそげー!」

ギュイーーーン!!

~~

ーロンドン:クラスター家屋敷ー

ネオン「執事さん兄さんたちは?」

執事「お部屋で執務中です」

ネオン「よし」

執事「ぼっちゃま!いけません勝手にお部屋に行くとまたお叱りを受けます!」

ポロ「実は……」

執事「はこれを渡して……?わかりました。ご都合を伺いますのでしばらくお待ちを」

~~

長男「通っていい」

ネオン「……」

次男「聞いたぞえらいことをしでかしたそうだな。」

ネオン「そうですか、それなら話が早い」

ネオンは大きな袋を三人の兄たちの前に放り投げる。

「「「!!」」」

ネオン「高額紙幣で500ポンドあります。これだけの仕事ができるようになったんだから僕をて一人前の男と認めてください。」

長男「ほう?」

ネオン「それで」

長男「それで?」

ネオン「僕もパーティに連れてってください!」

「「「ガッハッハッ!!」」」

ネオン「なにがおかしいんです!」

長男「馬鹿者!こんなものを振り回して喜んでいるところなどはまだまだ子供じゃわい!」

長男は矛を掲げた。

ネオン「あっ、なぜそれを!」

ポロ「すみません」

ネオン「ポロ!?」

ポロ「坊ちゃまのためです…」
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