ー日常ー街の住人達【4】
ー常春の国:エメラダ宮殿ー
ご承知の通り「矛盾」という言葉は古代中国において、いかなる物質をも突き切る矛と、いかなる武器をもってしても貫通できない盾を売っていた男が客に「それじゃあ、その矛でその盾をついたらどうなるわけ?」とつっこまれてギャフンっとなった故事に由来する。
で、物好きなミハイルは、実際そーゆー矛でそーゆー盾をついたらどうなるかと考え、本当に作ってしまったのだ。
チコ「何でも貫く矛って……」
ミハイル「もちろんただ硬いだけの物質じゃない。一見どーってことない矛と盾に見えるこの2つの武器の素材になっているのは僕が開発した「時間鋼(タイムスチール)」だ。これは時の流れからエネルギーを吸収して無限に硬度を高めていく特殊な金属なのだ。」
チコ「ええと?」
ミハイル「つまり無尽蔵に存在する時間エネルギーが加えられた負荷に比例した強度を生み出しエントロピーが不可逆的に作用するためこの金属の高度は理論的な限界を持たない」
チコ「……」
ミハイル「早い話が、この矛はあらゆる物体を突き破り盾はどのような武器も跳ね返すのだ。」
チコ「はぁ、ですからこの矛で突いたらどうなるか知りたいんです」
ミハイル「わかってる。僕もそれが知りたくて作ったんだ」
チコ「やってみないんですか?」
ミハイル「それがちょっとまずいんだ。」
チコ「え?」
ミハイル「つくってから気が付いたんだが、これは矛と盾の問題というより2つの無限エネルギーがぶつかったらどーゆー結果が生じるかという話で、計算してみたところ、そのとき解放されるエネルギーの総量はブラックホール百万個消滅するときの量に匹敵する。」
チコ「というと?」
ミハイル「矛が盾をついた瞬間に全宇宙の半分が吹っ飛ぶ大爆発が起こるんだ」
「「「はあぁぁぁ?!」」」
ミハイル「ちょっとまずったかなあ」
チコ「ちょっとじゃないでしょーが!!」
ムーン1「どうしてそんな物騒なものを作るんですか!!」
ミハイル「作ってしまったんだからしかたないだろう!!とにかく!その矛が盗まれてしまったんだ!」
チコ「あっそうだ!」
ムーン1「たいへんだ!」
ミハイル「両者の親和性を利用して矛を探すんだ!盾をもってこーい!」
ムーン13「もってこい?」
ミハイル「そうだもってこい!」
ムーン13「ああ、日向ぼっこにはもってこいの日よりだ」
ゴッ!ドゴッ!バキッ!グシャ!ドゴーーーン!
チコ「私たちで盾を持ってきましょう」
ムーン1「そうしよう……」
ご承知の通り「矛盾」という言葉は古代中国において、いかなる物質をも突き切る矛と、いかなる武器をもってしても貫通できない盾を売っていた男が客に「それじゃあ、その矛でその盾をついたらどうなるわけ?」とつっこまれてギャフンっとなった故事に由来する。
で、物好きなミハイルは、実際そーゆー矛でそーゆー盾をついたらどうなるかと考え、本当に作ってしまったのだ。
チコ「何でも貫く矛って……」
ミハイル「もちろんただ硬いだけの物質じゃない。一見どーってことない矛と盾に見えるこの2つの武器の素材になっているのは僕が開発した「時間鋼(タイムスチール)」だ。これは時の流れからエネルギーを吸収して無限に硬度を高めていく特殊な金属なのだ。」
チコ「ええと?」
ミハイル「つまり無尽蔵に存在する時間エネルギーが加えられた負荷に比例した強度を生み出しエントロピーが不可逆的に作用するためこの金属の高度は理論的な限界を持たない」
チコ「……」
ミハイル「早い話が、この矛はあらゆる物体を突き破り盾はどのような武器も跳ね返すのだ。」
チコ「はぁ、ですからこの矛で突いたらどうなるか知りたいんです」
ミハイル「わかってる。僕もそれが知りたくて作ったんだ」
チコ「やってみないんですか?」
ミハイル「それがちょっとまずいんだ。」
チコ「え?」
ミハイル「つくってから気が付いたんだが、これは矛と盾の問題というより2つの無限エネルギーがぶつかったらどーゆー結果が生じるかという話で、計算してみたところ、そのとき解放されるエネルギーの総量はブラックホール百万個消滅するときの量に匹敵する。」
チコ「というと?」
ミハイル「矛が盾をついた瞬間に全宇宙の半分が吹っ飛ぶ大爆発が起こるんだ」
「「「はあぁぁぁ?!」」」
ミハイル「ちょっとまずったかなあ」
チコ「ちょっとじゃないでしょーが!!」
ムーン1「どうしてそんな物騒なものを作るんですか!!」
ミハイル「作ってしまったんだからしかたないだろう!!とにかく!その矛が盗まれてしまったんだ!」
チコ「あっそうだ!」
ムーン1「たいへんだ!」
ミハイル「両者の親和性を利用して矛を探すんだ!盾をもってこーい!」
ムーン13「もってこい?」
ミハイル「そうだもってこい!」
ムーン13「ああ、日向ぼっこにはもってこいの日よりだ」
ゴッ!ドゴッ!バキッ!グシャ!ドゴーーーン!
チコ「私たちで盾を持ってきましょう」
ムーン1「そうしよう……」