ー日常ー街の住人達【4】

ーロンドン:街中ー

ムーン10「あー、久しぶりのロンドンだ」

ムーン11「せっかくイギリスに来たからお茶でも飲んでかない?」

ムーン10「いいね」

チリンチリン

店主「いらっしゃいご注文は?」

ムーン10「アイスコーヒー」

ムーン11「イギリスに来てなぜアイスコーヒーを飲む?」

ムーン10「えっ、イギリスでアイスコーヒーを飲んじゃいけないという法律でも?」

ムーン11「ないけどさぁ」

店主「アイスコーヒーね。そっちのお客さんは?」

ムーン11「カルピス」

ムーン10「待たんか!アイスコーヒーの方が何ぼかマシじゃないか!!」

ムーン11「冗談だよ。ミルクティーお願いします」

店主「はいよ」

ムーン11「イギリスといったらやつぱり紅茶だね。コーヒーなんて大味な飲み物じゃなく」

ムーン10「僕はコーヒー党なんだ。ほっといてくれ」

チリンチリン

若い男「……」
長身の男「……」

店主「いらっしゃい」

若い男「ジンジャエール二つ」

ムーン10「ほら、地元の人間だって紅茶以外のもの飲んでる」

ムーン11「世界的に若者は伝統に反発するからな」

チリンチリン

大柄の男「……」

若い男「ハッ?!」

大柄の男「てめえ、みつけたぞコラァ!」

長身の男「チッ!」
ドゴォ!
大柄の男「ぐぇっ!」
がターン!
ムーン10「わっ!?」

大柄の男「きさまー!」
ブンッ!
ムーン11「うわぁ!ナイフをふりまわすな!」

長身の男「かかってこい!」

大柄の男「殺してやるー!」

ムーン10「キャー!」
ムーン11「キャー!」
ダダダッ

ムーン10「あー、ビックリしたなんて乱暴な連中だ」

ムーン11「イギリス紳士の国ってのも昔の話になったらしい」

ムーン10「……おかしいな、表に出ろって感じで飛び出してくると思ったけど、そんな様子がない」

ムーン11「仲直りしたのかなぁ?」

ムーン10「まさか、あの剣幕で……ありゃ?」

店主「ブッブッ」

ムーン11「ちょっとマスター」

店主「ブッブッ」

ムーン11「マスター」

店主「ブッブッ」

ムーン11「ハンサムなお兄さん」

店主「なんだね」

ムーン11「今暴れていた三人はどうしました?」

店主「君たちが逃げ出した途端3人そろって裏口から飛び出していったよ。まったくわけがわからん。カップは壊されるソファーは傷つけられる、ホント偉い損害だよ」

ムーン10「3人そろって?」

ムーン11「どーゆーことだろう。……あれ?!ここにあった黒いケース知りませんか!」

店主「さぁ」

ムーン10「あの3人は常連客ですか!?」

店主「いや、始めてみる顔だったよ」

「「やられたー!!」」
16/100ページ
スキ