ー日常ー街の住人達【4】

ーエメラダ宮殿ー

スピリ号「保健、保険を……」

ミハイル「おい、そいつを取り押さえろ!そして本を奪い取れ!!」

ムーン1「おい、落ち着け!」

ムーン2「そうだぞ!あんなのでも殿下なんだから!」

チコ「それにころしても死にませんよ!」

ミハイル「コラー!ええい、寄越せ!こんなもの捨ててやる!」

ポーン!

スピリ号「わーっ僕の命がー!」

ミハイル「完全にマインドコントロールされている危険な本だ。コントロールが解けるまでスピリ号を幽閉しろ」

スピリ号「あー!ああーー!」

ムーン1「大丈夫だから落ち着け!」

ムーン2「暴れるな!」

チコ「あの本はどうするです?」

ミハイル「あのままほっておけば野良犬が咥えていくだろう」

ムーン3「キャー!本がもどってきたーーーー!」

ミハイル「は?」

本【……】
てってっ

チコ「足が生えて歩いてる?!」

ミハイル「なんだぁ?!このっ!」
ブンッ!

本【……】
びょーん!びょーん!
ミハイル「ちょろちょろしおって……って、どこ行った?」

チコ「消えた?」

ミハイル「探せ!」

「「「「はいっ!」」」」
ダダダッ

チコ「全員で幻覚見たとかないですよね」

ミハイル「そんなわけあるか!しかしなんなんだあれは!魔法の本か!それとももっと異質なものか!マザーコンピューター様子は見ていたな!あらゆるチャンネルを駆使してあいつの正体を特定しろ!」

チコ「マザー?」

ミハイル「マザーコンピューターだ。僕が作ったもので、この宮殿の地下に本体が置いてあって、普段は宮殿全域の監視とあらゆる情報を集めさせている」

マザー『各方面二、アタッタトコロしない二多ク住ム宇宙人ノ境界ノ会長ガ情報ヲ持ッテイルヨウデス。オツナギシマス。』

チコ「ちょ、え、宇宙人?!」

ドンガラ『殿下お世話になっております。宇宙人協会会長のドンガラ星人です。』

ミハイル「おお、どんな情報だ!」

ドンガラ『お尋ねの件は本型宇宙人ブッカ星人に違いありません』

チコ「本型宇宙人?!」

ドンガラ『宇宙のあらゆる文明には本的なものがあります。ブッカ星人はその星の本に化けて潜入し、雨が降るといって降雨装置で降らせ、病気になると言って自分で菌をまき予言が当たったように見せかけて、信用させ徐々にマインドコントロールする人間を増やしていって最終的に百年ほどかけて一つの星を侵略するのです』

ミハイル「なんと!とゆーことは本は一冊だけじゃない地球のいろいろな国でブッカ星人が暗躍しているはずだ」

チコ「ど、どうします?」

ミハイル「もごもご」

ムーンs「「「「(あの口の動きは……話をあわせろ)」」」」

ミハイル「敵の正体は本型宇宙人ブッカ星人と判明した!降雨装置を使ったということはそれを乗せた宇宙船が上空にいるはず!母線は宇宙空間かもしれないがまとめて始末する!幸いわがエメラダには核ミサイルの百万倍の破壊力を持つハイパープロトン砲があるあの超火力の前にはどのようなシールドも無力!ハイパープロトン砲発射用意!」

ムーン「「ラジャー!ハイパープロトン砲発射用意!!」」

ブッカ星人【!!?】
ダダダッ

チコ「あ、逃げていった」

ミハイル「仲間にも知らせてみんなで地球から逃げていくだろう」

チコ「いとも簡単にハイパープロトン砲なんて嘘をしんじましたね」

ミハイル「連中はマインドコントロールするために地球人の心理を研究したはずだ。人間は小さな嘘はちょくちょくつくがとてつもない大きな嘘というのはなかなかつかない。それを知っていたから僕の大ぼらを見抜けなかったのだ。」

チコ「なるほど」
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