ー日常ー街の住人達

ー二年教室ー

悠「うーん、レベルあがんないなぁ」

緋斗「なぁ、悠やん」

悠「あー?なんだ?」

緋斗「何しとるん?」

悠「ジョジョスターダストシューターズ」

緋斗「いやいや、そーやなーてね。」

悠「あー?」

緋斗「二年生は体育やったんよ」

悠「ご苦労さん」

緋斗「で、帰ってきたら何で俺の席で俺のアイパッドを使って悠やんが遊んでるん?」

悠「気にすんな」

緋斗「めちゃめちゃ気になるわぁ」

悠「わりと細かい奴だな。ほら、飲み物やるから。」

スッ
緋斗「いや、それ自分の飲みかけやん」

悠「いや、呑みきってる」

緋斗「なにその嫌がらせ」

悠「ゴミ箱に捨てて貰おうと思って」

緋斗「飲み物やるからって言うたのに……そして捨てに行く自分の情けなさ」

悠「……」

緋斗「なに?」

悠「お前いい奴だよな。普通にキレてけっ飛ばすなりしていい所業なのに」

緋斗「アンタをけっ飛ばす勇気はない」

悠「そうか?おれなんて殴られ蹴られ叩かれ絞められ吹き飛ばされのやられ放題なのに」

緋斗「逆に言うたらそんな目に遭っても平然としとるやないですか」

悠「お、承太郎のレベルあがった」

緋斗「無視ですか…。そういやさぁ」

悠「あー?」

緋斗「悠って抗争に参加せんの?」

悠「意味が分からん。確かにおれは何故か不良のレッテルは張られているがヤクザじゃねーべ」

緋斗「まぁ、悠やんが不良なんにはまったく疑問が無いんだけどね。名前が売れてる分、他の学校の不良に襲われたりとかないの?」

悠「無い」

緋斗「即答…」

悠「お前さ、盛大な勘違いしてるけど、おれは別に名前売れてないからな。それに何か困ったら適当に崇の名前出しとけば無難に済むし。だいたい、ここらでそこまで悪い不良校なんてないだろ。有ったとしても下手にもめごと起こしたらS・ウルフに噛みつかれるからあり得ない」

緋斗「そーなん?」

悠「だいたいさぁ、考えても見ろよ。大したことのない不良ひとりを袋だたきにした所でなんにも意味無いだろ。それこそ、S・ウルフなり東の氷室さん所の連中でも倒した方が経験値も名声もあがる。まぁ、そんなことしたら次の日にはボコボコにされてひん剥かれて吊るされてるのが落ちだろうけど……よっし、終わった。ほれ、返すわ」

緋斗「んっ。って、なんでカバンもっとるん?」

悠「へ?今から帰るから」

緋斗「……今二時間目終わったところですけど?」

悠「二時間も授業に出たんだ。よく頑張ってるだろ、おれ」

緋斗「えー……」

悠「それに何か今日は家に客が来そうな気がするんだ」

緋斗「いや、ちょっと意味が分からないんですけど」

悠「分かりやすく言うとだな。飽きたからお家帰るの」

緋斗「わー……すっごいわかりやすーい」

悠「ひゃひゃ、春休みだ春休み」

緋斗「めちゃくちゃやわ。この人」
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