ー日常ー街の住人達【3】

ーモンゴル:ゴビ砂漠ー

メフィスト「あっついデスねー。」

義鷹「……」

ターバンの男「メフィスト殿、準備が整いました」

メフィスト「Good。デは、始めてくださーい」

ターバンの男「義鷹殿、準備はよろしいですかな?」

義鷹「ふー……いつでもいい」

ターバンの男「では……」
ビチャビチャ

義鷹「……何をまいてる?」

メフィスト「毒デスよ。」

義鷹「毒?」

メフィスト「はい、あの毒の匂いに寄ってくるんデス。」

義鷹「ふーん」

ターバンの男「それでは私は失礼します」

メフィスト「ハーイ、ご苦労様デス」

義鷹「……来たぞ」

ターバンの男「は?」

突如地面がうなりをあげたかと思うと暗い赤色をした何かが飛び出してきた。

モンゴリアンデスワーム【ギシャーーー!】
ゴバァッ!

ターバンの男「うわぁぁぁぁっ!?」

義鷹「落ちつけ」

メフィスト「おー、アレがモンゴリアンデスワームデース!」

義鷹「思っていたよりもデカいな」

メフィスト「成虫で1.5mに達するといわれてマスが……」

義鷹「どう少なく見積もっても十数メートルあるぞ」

ターバンの男「ひぃぃ!毒で毒で死んでしまう!」

義鷹「その時は潔く死ね」

ターバンの男「そんなぁ!!」

メフィスト「可愛そうデスよ。義鷹さん、いくら悪どい商売でポカをしてどうシようもなくなり、こんな仕事を受けた案内人さンでも生きてるんデスから」

ターバンの男「メフィスト殿も辛らつ!!」

モンゴリアンデスワーム【ギシャーー!】
ブシャァァァ!

義鷹「おっと、今吹きだしたのが目的の毒か」

メフィスト「Yes。このバケツ一杯分が目的デース。その後は適当に処理してください」

義鷹「分かったよ。集めてやるからそのターバン野郎をどっかに捨てて来い。邪魔だ」

メフィスト「はーいデス」
ピッ
ターバン男「へ?」
すうぅぅ……

義鷹「さて……害虫駆除といくか」
チャキ…

モンゴリアンデスワーム【ギシャーーー!】


~10分後~


メフィスト「義鷹さーん?」

義鷹「ガブッ、ブチチチッ……遅い」

メフィスト「ソーリー。ターバンさんの記憶を消したりしていたのデ……って、もしかしてその齧ってるのは」

義鷹「モンゴリアンデスワーム」

メフィスト「勿体ない!食べるなら研究材料に残しといてくださいよ!」

義鷹「お前が欲しがってたのは毒だろ。ここまで付き合ってやったんだ。肉ぐらい食わせろ。ガブッ!」

メフィスト「もー……。ところデ美味しいデスか?」

義鷹「牛の腸みたいな味だ」
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