ー日常ー街の住人達【3】

ー池袋:和龍軒ー

紅「秋っぽいメニューとか増やさないのか?」

千夜「あ?」

紅「ほら、秋じゃん」

千夜「ラーメン屋で秋らしいメニューってなんだ」

紅「……」

千夜「……」

紅「…………」

千夜「なんも考えてねーのかよ」

紅「いや、そういうのは俺分からないし」

千夜「言い出しといて、それかよ…」

紅「あははは」

あずみ「秋といえばキノコとかでしょうか」

紅「なるほど。キノコ炒め」

千夜「そのままだな」

紅「キノコラーメン」

千夜「だからそのままだな」

紅「キノコチャーハン」

あずみ「あ、それは美味しそうですね。」

千夜「それなら餡かけにしたらいいかもな」

紅「あ、メニュー出来たんじゃね?」

千夜「まぁ、そのぐらいならできなくもないが……」

あずみ「餡かけキノコチャーハンだけだと目立ちませんね。」

紅「キノコ餡かけラーメン」

千夜「いうと思った……」

紅「すまん、今のは短絡的だったな」

千夜「本当だよ。」

あずみ「あはは。でも、餡かけラーメンも美味しそうですけどね。」

紅「うーん、料理の創作って難しいんだな」

千夜「まぁな」

あずみ「そうですね。」

悠「毎度」

真桜「……」

紅「お、悠と真桜の嬢ちゃん?!」

悠「わりゅうすぺしゃると冷やし中華」

千夜「あいよ」

紅「おー、動いてるじゃん」

真桜「お前、真桜をなんだと思ってるなの」

紅「いやー、随分と見てなかったから」

悠「ようやく最近でてきたんだ」

真桜「まだ太陽が照ってたら動けないなの」

紅「制限有りなんだな」

悠「冷蔵幼女だからな」

真桜「お前だって夏男なの」

悠「太陽の波紋!」

真桜「……」

悠「はい、スルー」

紅「そうだ。悠と真桜の嬢ちゃんならラーメン屋で秋メニュー出すとしたら何作る?」

悠「サンマの塩焼き」

紅「話聞いてたか?」

真桜「カボチャとサツマイモの中華風サラダ、マツタケの鯛巻き蒸し、アボカド明太の揚げワンタン……」

紅「おー」

あずみ「凄い…」

千夜「マツタケやら鯛はともかく他のはありだな」

悠「柿を使ったデザートもいいんじゃないか?柿餡を使った月餅とか、栗羊羹はもちろん芋羊羹とか」

紅「ほうほう」

千夜「それ系はコツが居るからな……お前は得意だろうけど」

悠「ここのメニュー増やすのか?」

紅「秋限定でどうかって話」

悠「なるほど、なんだったら提供してやろうか?格安で」

千夜「それも……ありだな」
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