ー日常ー街の住人達【3】
ー池袋:界隈ー
崇「雨だな」
氷室「雨ですね。」
崇「台風か」
氷室「らしいですよ」
崇「……」
氷室「……」
崇「…………」
氷室「暇ですね。」
崇「なにか暇つぶしになる話題でもあるのか?」
氷室「そうですねぇ……あ、カップ麺あるじゃないですか?」
崇「……」
氷室「あれって、普通のとシーフードのはキングサイズがあるのにカレーだけはないんですよ。不思議ですよね。」
崇「キングサイズが分からない」
氷室「おや、知りませんか?カップ麺の一番大きなサイズであるんですよ。」
崇「知らん」
氷室「では、あとで見に行きましょう」
崇「……というか、その話で暇つぶしになると思ったのか?」
氷室「多少なりませんでしたか?」
崇「……いや、なったな。本当に少しだが」
氷室「でしょ。では、次は崇どうぞ」
崇「……」
氷室「そんな顔で見られましても……崇もなにか小話の一つや二つあるでしょう?」
崇「……あるにはある」
氷室「どんな話です?」
崇「ただ、この話をすると俺が頭おかしくなったといわれそうで話したくない」
氷室「そんなこと思いませんよ」
崇「……数日前のことだ」
氷室「ええ」
崇「いつも通り、車に乗っていて、ふと窓から外を見たんだ」
氷室「すると?」
崇「大根が走っていた」
氷室「……」
崇「……」
氷室「はい?」
崇「大根が走っていた」
氷室「……それは大根を抱えたおばさんか何かがですか?」
崇「いいや。大根そのものが走っていたんだ」
氷室「大根が……ですか」
崇「たまに二股に割れた大根があるだろう」
氷室「ああ、あの足みたいな形の大根ですね。……って、それが走ってたと?」
崇「ああ、あれは猫や犬じゃなくて……大根だった」
氷室「……都市伝説で三本足の鶏とかは聞いたことありますけどね。走る大根はないです。」
崇「三本足の鶏?」
氷室「大手フライドチキンチェーンにまつわる都市伝説一つですよ。「バイオテクノロジーで三本足や四本足のブロイラーをつくりだし、モモが大量に取れるようにした」という内容です。」
崇「ほう。」
氷室「他にも羽のない鶏とかありましたね。」
崇「都市伝説なのかそれ?」
氷室「都市伝説でしょう。」
崇「今の科学ならそういうのも生み出せそうだがな」
氷室「どうでしょかねぇ……仮に生み出せたとしても味とか品質は落ちるんじゃないでしょうか」
崇「……フライドチキン食いたくなった」
氷室「今の話を聞いてチキンを食べたくなるところが流石ですね。行きますか雨が止むまでチキンを食べてましょう」
恋大根【……】
トタタタ!
崇「今、何か走り抜けなかったか?」
氷室「はて、気がつきませんでした。」
崇「雨だな」
氷室「雨ですね。」
崇「台風か」
氷室「らしいですよ」
崇「……」
氷室「……」
崇「…………」
氷室「暇ですね。」
崇「なにか暇つぶしになる話題でもあるのか?」
氷室「そうですねぇ……あ、カップ麺あるじゃないですか?」
崇「……」
氷室「あれって、普通のとシーフードのはキングサイズがあるのにカレーだけはないんですよ。不思議ですよね。」
崇「キングサイズが分からない」
氷室「おや、知りませんか?カップ麺の一番大きなサイズであるんですよ。」
崇「知らん」
氷室「では、あとで見に行きましょう」
崇「……というか、その話で暇つぶしになると思ったのか?」
氷室「多少なりませんでしたか?」
崇「……いや、なったな。本当に少しだが」
氷室「でしょ。では、次は崇どうぞ」
崇「……」
氷室「そんな顔で見られましても……崇もなにか小話の一つや二つあるでしょう?」
崇「……あるにはある」
氷室「どんな話です?」
崇「ただ、この話をすると俺が頭おかしくなったといわれそうで話したくない」
氷室「そんなこと思いませんよ」
崇「……数日前のことだ」
氷室「ええ」
崇「いつも通り、車に乗っていて、ふと窓から外を見たんだ」
氷室「すると?」
崇「大根が走っていた」
氷室「……」
崇「……」
氷室「はい?」
崇「大根が走っていた」
氷室「……それは大根を抱えたおばさんか何かがですか?」
崇「いいや。大根そのものが走っていたんだ」
氷室「大根が……ですか」
崇「たまに二股に割れた大根があるだろう」
氷室「ああ、あの足みたいな形の大根ですね。……って、それが走ってたと?」
崇「ああ、あれは猫や犬じゃなくて……大根だった」
氷室「……都市伝説で三本足の鶏とかは聞いたことありますけどね。走る大根はないです。」
崇「三本足の鶏?」
氷室「大手フライドチキンチェーンにまつわる都市伝説一つですよ。「バイオテクノロジーで三本足や四本足のブロイラーをつくりだし、モモが大量に取れるようにした」という内容です。」
崇「ほう。」
氷室「他にも羽のない鶏とかありましたね。」
崇「都市伝説なのかそれ?」
氷室「都市伝説でしょう。」
崇「今の科学ならそういうのも生み出せそうだがな」
氷室「どうでしょかねぇ……仮に生み出せたとしても味とか品質は落ちるんじゃないでしょうか」
崇「……フライドチキン食いたくなった」
氷室「今の話を聞いてチキンを食べたくなるところが流石ですね。行きますか雨が止むまでチキンを食べてましょう」
恋大根【……】
トタタタ!
崇「今、何か走り抜けなかったか?」
氷室「はて、気がつきませんでした。」