ー日常ー街の住人達【3】

ー池袋:ファミレスー

禅「…………」
カタカタカタカタ

戌塚「……」

禅「…………」
カタカタカタカタ

戌塚「あのー」

禅「おや……珍し……い……なに…か?」

戌塚「ちょっと聞きたいことがあるんだぞと」

禅「……」
カタカタ
『どうぞ、おかけください』

戌塚「うおっ?!」

禅「……」
カタカタ
『人工合成ボイスです。』

戌塚「へー、よくわからないが凄いぞと」

禅「……」
カタカタ
『それでご用件は?』

戌塚「噂で聞いたんだけど宿題を代行してくれるとか……」

禅「……」
カタカタ
『はい、しますよ。ただし、料金は内容と量によって変わってきます』

戌塚「えーと、プリント20枚くらいと自由研究、あと問題集三冊だぞと」

禅「……」
カタカタ
『確認させてもらえますか?』

戌塚「これだぞと」
ドサッ
禅「……」
パララッ、パララッ

戌塚「……」

禅「……」
カタカタ
『そうですね、初回と知り合い割引で全部で25000円でいいですよ。』

戌塚「にま……5000円くらいでなんとかならないかだぞと。」

禅「……」
カタカタ
『人工合成ボイスです。問題集抜きならその値段でいいですよ』

戌塚「ぐぬぬ。じゃ、じゃあ、それでお願いしますだぞと」

禅「……」
カタカタ
『はい、承りました。終わり次第連絡を入れますので』

戌塚「あとは問題集をどうするかだぞと……」

禅「……さて……走」

走「はいっす!」

禅「……」
カタカタ
『暇そうなS・ウルフの有志にこれを配ってきてください。期限は3日以内にできる人限定で。』

走「お任せっす!!」

禅「ああ……」

走「はい?まだ何か?」

禅「熱中……症に……は…気を……つけて」

走「うおぉぉぉ!あざーす!いってきまーす!!」

ざわざわ…ざわざわ…

禅「……」

紅「相変わらず声デカいなぁ。走の子猫ちゃん」

禅「……」
カタカタ
『おや、紅さん。』

紅「うーす。近く通ったから顔見に来た」

禅「……」
カタカタ
『それはどうも、暑いですね。』

紅「最近は涼しいぞ」

禅「……」
カタカタ
『暑いの苦手なので』

紅「まぁ、どこかの冷凍幼女よりは平気だろ」

禅「……」
カタカタ
『真桜さんですか、元気なんですか?』

紅「いやー、元気じゃないんじゃね?ここ数週間みたことねーし」

禅「ま……暑い……ときは……引き……こもる……に…限り……ま……す」
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