ｰ池袋:宗方フルーツｰ

紅「あっちー」

千夜「……」

六花「へいへーい。お二人さん、勝手に店のコンテナ椅子代わりにするのなら、何か買っていきなー!」

紅「いいぞ」

六花「いやー、どうぞどうぞー。椅子にでも何にでも使ってくださいよー」

千夜「現金な奴だ」

紅「いいじゃないか。ここは涼しいんだし」

千夜「確かに涼しいのは涼しいな」

紅「それに、こうやって西瓜とかパイナップルとかも食える、シャク」

千夜「……ただ、なんで俺はここでお前と話してるんだろうな」

紅「友達だからじゃん?」

千夜「……」

紅「え、なんだよ。その嫌そうな顔」

千夜「別に…」

摩耶「おや?」

金剛「お?」

紅「あ、摩耶君に旦那」

千夜「ども」

摩耶「二人とも何してるの?って、フルーツ食べてるのか」

紅「ここ涼しいんだよ」

金剛「言われてみればちょうど影になってるし風が通ってるんだな」

六花「へい、らっしゃいー!いまなら、何かお買い上げでコンテナ貸出しまっせー!」

金剛「何屋だ…」

六花「喧嘩屋でーす」

金剛「フルーツ屋でもないのか…」

摩耶「じゃあ、西瓜」

六花「へい、何本?」

摩耶「ひと玉。できれば冷えてるの」

六花「マジっすか」

摩耶「マジっすよ」

六花「どうぞどうぞ。コンテナでも何でも好きにお使いくださいー」

金剛「現金だな」

千夜「ホントに…」

摩耶「たくましく生きてるってことはいいことだけどね」

六花「そのとーり」

摩耶「よかったら切り分けてくれる?」

六花「アイアイサー」

摩耶「皆も食べてね」

紅「ごちになります」

千夜「どもっす」

金剛「しかし、暑いと大変だよな」

紅「涼しいところにたむろしちゃうもんな」

千夜「俺は大半ぐつぐつに煮え立ってる寸胴の前だがな」

紅「マジで尊敬する」

金剛「ラーメンはそれが大変だよな」

摩耶「金剛君は?」

金剛「うちはそれほど……しいて言えば石焼ビビンバの時ぐらいか?」

紅「美味そう」

摩耶「美味しいよね。ビビンバ」

六花「へい、西瓜お待ちー」

金剛「その江戸っ子口調はなんなんだ?」

六花「ノリだす」

金剛「だすって…」

摩耶「夏は西瓜だよね。あとはスイカバー。」

紅「うわ、懐かしい。スイカバーなんてここ数年食べてない」

摩耶「悠くんがこの前、スイカソード振り回しけどね」

千夜「なんだそれ…?」

摩耶「スイカバーっぽい剣」

紅「分かる?」

千夜「分からん…」